本当の頂点
まぶたを開くと、目の前にはもう見慣れた光景が広がっていた。長くてサラサラな銀色の髪の毛がまぶたをくすぐる。なぜ、朝から男女二人で同じベットにいるかって? そう、僕らは付き合っている。これを付き合っていると言っていいものならば...
僕の名前は矢倉綾人、小学校、中学校と勉強は苦手だったが、無理やり塾に行かされたところ、なんか勉強が得意になったスーパー高校生だと思っていたのだが... この考えはすぐにある女の子に崩されることになる
僕が通っている高校は県内でもトップクラスの私立進学校の朧月高校である。だけどその中では落ちこぼれ。この高校の中では底辺だけど、他のどんな高校の頂点の人よりは勉強はできると確信をしていた。
しかし、綾人が所属しているクイズ研究部の夏期全国大会地区予選で、綾人は絶望を味わうことになる。今年から地区予選は各チーム5人で構成され、代表者の早押しで、1回負けたら次の人に交代という形になり、先に相手チームのメンバーの大将を倒したら勝ちというルールになった。
朧月高校は進学校なだけあり、毎年全国大会に出場していたため、シードになった。
だが、準決勝で誰もが息を飲むことになる。朧月高校ストレート負けの0-5...
しかもただ負けただけではない。底辺と呼ばれていた高校に負け、それに加え、たった1人に歯が立たなかったのであった。
その相手こそ今の彼女であり、底辺高校の頂点と呼ばれていた笹山うららとの出会いだった。
これはそんな頂点高校の底辺と、底辺高校に頂点による真逆の考えをする2人の物語。