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俺とあいつは開始の合図  作者: わたあめさん
3/3

第一章 3 「あなたの名前は?」

扉を開けた瞬間、頭の中に誰かが話しかけてくる。


【あんら、いらっしゃい!開けちゃったのねん?】

おかま口調、野太い声だ

「なっ。誰だよお前!」

彼はだれでも思うことを聞き返した

【あなた、でも残念だわね。。。あなたさっき閉めたでしょ、開けて閉めたでしょ?】


「ああ、しめたよ、、さすがにいきなりあんな光景広がってりゃだれでも閉めるだろ!!!」


意味の分からない声に怒りをぶつけると、その意味不明な声はさらにこう言ってきた


【あなた、、、だめよそういうの~もっと、何かしら?こうね?あの。新しい何かへの一歩を踏み出してみないと、始まるもんもはじまんないわよん~】


なんだこいつ、うぜええええええ

彼はそう思っただろう

そして続けざまに

【あなた一回閉めたから、失格なの。。もうあなたの異世界うはうは酒池肉林女の子ハーレムの旅は打ちきりよっ!】


「え?あの・・異世界・・・女の子ハーレム???」

異世界と女の子ハーレムという言葉に異様に食いつく彼だった


【興味を示してーもっ、もう遅いわ~ん。もうワタクシ次のイケメンちゃんさがさなきゃなのよ~】


「ちょちょちょ。。ちょっとお話だけでも・・・」

彼は話だけでも聞いてみたいと思い問いかけるが


【あら、だめよ。私も忙しいのよん、あなたは、今日からまた舞茸をとるだけの生活に戻るのよん】


「まったまった!!!!」


だがもう遅い、声はもう聞こえないだろう。

なぜならさっきまで扉の前で広がっていた異世界空間が、普通のリビングに戻っていたからだ・・・


「いったい何だったんだ、あのおかまチックなしゃべりにあの野太い声・・」

独り言を言ってると、お母さんの声がしてきた

「なにぼーっと突っ立ってんの、早く朝ごはん食べちゃいなさい!!!」


席につき箸をとる。

朝ごはんは舞茸の天ぷらに、お味噌汁、そして白いご飯だ


「舞茸の天ぷらさいこう!!!!さいこう!!!しびれるわ~」

舞茸の天ぷらは本当においしいとおもう

サクサクした衣に、シャキシャキした歯ごたえは、絶品だ。


食事を終え、彼はいつものように準備をして

家を出た、愛車にまたがり今日も鼻歌交じりに山へと向かう。


「今日も~とるぞ~とるぞ~舞茸ちゃああああん」


そして山に着いた彼は、いつもの場所へ愛車を駐車し山へ入っていく


何時間か歩いて昨日のスポットへまた来ていた

昨日はあれほどの恐怖を味わったというのに懲りない男だ

「今日は爆竹も持ったし、木の棒も持ってきたから、奴が出てきても大丈夫だぜ!」

そういって淡々と舞茸を摘んではリュックに入れ摘んではいれを繰り返し

数十分でリュックはぱんぱんになった。

「今日はスムーズにいったなぁ、はやくかえれるべ!」

今日も遅くなると母さんにぶち殺される未来しか見えないと思い

早めに帰路につく。


彼は昔から色々な意味で幸運の持ち主だった。

「はははははh。。」

ため息交じりに苦笑い

「マジかよ。」

彼の顔は焦っている

「昨日のくまじゃねえええええかああああああああ」


彼はまたしても熊とであってしまった、そして全力疾走で逃げる彼

武器として持ってきた棒のことも、爆竹のことも頭にはない

逃げるので必死のようだ

彼は逃げる


逃げる逃げる

逃げる

逃げる逃げる


逃げる


殴られた


「ぐはっ、、、!!!」

前回とは大違いの鈍い音

彼は高校球児に金属バットで頭をフルスイングされたような、激痛が走り

意識を失った。


するとどこかしらか声がした

その声に目を覚ましたのである

「うん。。何だこの声。。あたまいてー。。」


【あんら、あなたまた開いちゃったのねん!】

聞き覚えのある声がする

【ダメじゃない勝手にはいってきちゃ!わたしもイケメンと遊ぶので大変なのよん】


「う。。。ここは?」

彼の意識が徐々にまともに戻ってきた

「はっ!!!ここどこ?なにここ?え?ふぁ?」


【なにいってるのよん、あなたが勝手にまた開いちゃったのよん、と・び・らを。】


「てことは、ここは異世界?」

まわりを見た感じ異世界で間違いないであろう、まあ森の中だが遠くに中世っぽい塔が見える

【あーら、勘のいい子、勘のいい子はきらいじゃないわ!】

「でも俺さっきまで熊におそわれて。。」

そう、彼はさっきまで熊に襲われ頭に一撃食らったとこである。


【そうよん、あなたクマちゃんにきついの一撃食らったかしら、でも食らうと同時に扉が開いてここにきたのん、運のいい子】

「て、てことは生きてんだな?やったぜ!!!ざまーみろ熊め!!」


熊から逃れ生きていることに喜んでる彼である

だが意味不明な声は


【でも、あなたは元の世界にもどってもらうわん。】


突如冷たい言葉をはなった

「え?うそ、まってまって、せっかく来たんだからさ!ね?」

くいさがる

【駄目よ、最初に閉めてしまったらそれまでよ、また開いたとしても終わりなのよ。。。残念ね】


その言葉に落ち込みを隠せない様子の彼だが

「はぁ」と大きくため息をついた瞬間

意味不明な声はびっくりするような声で

驚きだした


【あら!!!!ちょっと待ちなさい、あなた!!!ちゃんと顔見たら、なかなか私好みの顔してるじゃないの!!?】


予想外の反応だ

「え?」

当然の返事であろう、あっけにとられた彼である。

【あら、次探そうと思ってたけど、イケメンならいいわん!しかも声もなかなかいいじゃない!!!

一晩私と寝なさい!!!!】

「ねねーよ!!!」

【減るもんじゃないわよん!!あなたの後ろが少し広がるくらいいいじゃないのん!わがままね!!!】

このおかまちゃんは他のイケメンにもこういうことを言っているのであろうか?

「寝るのは勘弁、寝るのは勘弁してください!」


そうやって必死に断ると


【あーら、あなたも私をコケにするのね!!】

「こけにはしてねーから!!いきなりなまなましいんだよあんた!」


このおかまのいきなり抱かせろ発言は、世の男ならほとんどの奴が同じ反応するはずだ

いや、間違いなくな

「でもさ、せっかく来たんだしさ!この異世界?っていうの?満喫したいっていうか、もう探すのやめて俺でいいじゃん!!」


彼はそういって、おかまに俺でいいじゃん!ていうのは何が語弊が生まれそうだが、食い止めた


【あら、そんないい声で言われたらしょうがないわね。あ・な・た・に決めた!】

「いい方がいやらしいぞ!!!」

【おっしゃーーー!イケメンゲットしたぜ!やっとだ!やっとイケメンを導けるぜおらー!こいつは俺のもんだ!離さねー!】


ただでさえ野太い声なのに、さらに太く鋭くなった


「お、おう。じゃあよろしくな!いろいろわかんねーことまみれだから説明してくれ!」


頭がまだ混乱している彼は

異世界というのはわかるが、ここがいったいどういうとこで、自分は何をすべきか知りたかった

その質問をしたところ

素に戻ったおかまがまた言い出した。


【そうね。いきなりじゃ何もわからなくて当然だわん!じゃあ説明するわよん、体綺麗に洗って待ってなさい!!!】

「いやいやいや、それ違う方向性だから!!!正しくいこう?正しく!」

おかまの声に危険を察知した彼はとっさにツッコミを入れた


【それでは、テレビを見てる、ラノベを見てる、漫画を見てる、世界一美しい私を見てる世界の皆さんに説明するわよん!!】

「一つおかしいのあったけど、まあいいや」


そしておかまは説明を始める前に、一言言った


【あら、そういえば私、あなたがイケメンでお尻童貞ということしか知らないわん。】

「お尻はいつまでも童貞まもっから!!!!!!!」

おかまは彼の言葉を聞くと小さく舌打ちした【ちっ】

そしておかまは続けた

【あなたのプリティーでセクシーな名前を教えて頂戴!!!!】


それに無言でうなずき

彼は言った




「俺の名前は長谷山はせやま 恭介きょうすけだ!」






やっと名前が出てきましたね!

次もお楽しみに!!!


よろしければ、温かいコメントいただけたら嬉しいです!

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