壱
目指せ!完結!
ということでよろしくお願いします!
目を開けた時に最初に思ったのはここはどこなのか?という事だった。
見渡す限り炎に包まれた部屋のような場所。
起き上がり周りに目を凝らすが煙が充満しているのか薄暗くてよく見えない。それになんだろう‥何かの焼けるような匂いがする。
ふと視界に黒いものが写った。
なんだ?あれは‥‥‥どこかで見たような‥ダメだ思い出せない。
その時何かが手に触れた。振り返ってみると
ソレハ‥‥
「‥‥‥ッはぁっ!‥‥‥夢か」
起き上がって大きく息を吐く。気がつくと炎もそのナニカも全て消えていた。いつもどうりの俺の部屋だ。目覚ましがうるさい‥‥
「時間は‥‥‥七時五十分か‥ふぁぁ‥‥眠いが起きねぇとな」
ベットからおり着替える。今日から新学期だ‥体験したやつはわかるかもしれないけど休み明けの新学期初日はダルさがヤバイ。もうね、なんというか‥‥ヤバイ。
着替えを終えて部屋をでる。
「もうこの家も十七年も住んでるんだな‥時がたつのも早いもんだ‥‥」
一人で腕を組みウンウンとしみじみとしていると下で時計が鳴った。どうやら八時のようだ。
「やべえ‥こんなことしてる場合じゃない早く飯食って学校行かねぇと‥‥っとその前に」
リビングの手前の部屋に入る。そこには仏壇と二人の写真がある。まぁ‥うちの両親なんだが‥
言うまでもないことだが、うちの親は死んでいる。父親は自衛官で赴任先の外国でうん悪く紛争に巻き込まれ、流れ弾に当たってあっけなくしんだ。母親はまぁ病気だ。
二人がいなくなった当時俺は十歳だったが、親戚の叔父さんに引き取ってもらい今まで生きてきた。叔父さんは所謂警察官だったが引退して教えてはくれなかったが、なにかを運営してお金を稼いでいたらしい。優しい人だったが昨年ガンでしんだ。それ以来こうして一人で暮らしている‥というわけだ。
まぁ‥当時は物凄く落ち込んだが‥あいつらもいたし、なんとか立ち直った。
「父さん、母さん、おはよう。行ってくる。」
朝の挨拶を済ましたので、朝食を食べにリビングに入る。
「あっ兼‥おはよう。今起こしに行こうかとおもっていたの。ご飯出来たよ」
‥‥あぁそう忘れてたな。これは俺の姉さんだ。ちなみに俺の名前は間宮兼。姉さんは間宮雪乃って言うんだ。
何故ねぇさんがいるのかというと、正直俺たち姉弟は血の繋がった本当のきょうだいじゃない、姉さんはおじさんの娘。歳は俺の二個上で国立大学の一年。まぁ本来なら親戚の子ってとこかな?何の因果か、おじさんが死んでからずっとこの家で二人で暮らしている。
「おはよう。姉さん」
ちなみに昔から姉さんと俺は呼んでいる。
どうでもいいか‥‥今日の献立は和風か‥姉さんは料理うまいからな毎日お腹は幸せです。
「けぇーん、今日の味噌汁どうよー感想よろしくぅー」
姉さんはいつもこうやって味の感想を求めてくる。
「ズズッ‥うん美味しいと思うよ」
このやりとりも慣れたもんだ。
「そう?そりゃよかったわ。まぁ掴むなら胃袋からとかなんとかいうしね」
「?なんの話だよ‥それは」
「‥‥‥はぁ‥‥まぁいいわ、今に始まったことじゃないし‥ほら早くしないと遅刻するよ!」
?よくわからんが確かに早くしないと遅れるな、姉さんがなんか言ってるな‥‥は?鈍感?あいつと一緒にすんなよな‥姉さんあんたこの前彼氏いるって言ってたやん‥
‥おっとそれどころじゃないな、急いでいかないと!
靴を履いてドアを開けようとしたら紐がちぎれやがった‥おいおいおいおい新学期そうそう縁起悪いなぁと思いながら紐を変えて結び直す。
時間は‥は?あと十五分しかねぇじゃん!ちなみにうちから学校までは歩いて二十分ぐらいだ。
「あぁもう!いってきます!」
ダッとドアを開けた時にふと黒い影を見たような気がした。
今思えばこの時から始まっていたのかもしれない。
一応ファンタジーなんすけどね‥おかしいな‥あれ?




