暗雲
【9】
少し、ほんの少しずつだが過去と向き合うようになって早二週間が経つ。目の前に夏休みが控えているが、その前に学期末考査が待っていた。テスト週間に入って二日が経過。部活はすべて一時的な休部となり、生徒たちは各々うんざりとした顔で下校していく。
「久追はいいねぇ。留年だから前に出た問題が分かるんじゃない?」
茶化すように山本が参考書を手に笑う。すると久追は渋面になって、ノートを開いた。今、三人がいるのは図書館である。テスト勉強という目的で普段足を踏み入れない場所に来ていた。
「俺が去年真面目に勉強してたと思うか?」
「してないよねぇ、俺の記憶の中では少なくとも」
ケラケラと山本は楽しげに笑っている。二人の漫才に似た会話を耳にしてひよりもクスクス笑った。それを久追が、ひよりの耳元に口を寄せて不愉快そうに耳打ちする。
「あいつ、ああ見えて成績良いんだよ。学年で十位以内には常にキープ。ムカつくと思わね?」
「だって俺、久追と違って真面目だし、一度聞けば大体忘れないから」
久追の耳うちの内容を聞いていた山本が、フフンと鼻を鳴らして自慢げに笑う。
「じゃあ、センパイに勉強見てもらったら成績上がりますか?」
キラキラとした期待の目をするひよりに、二人が一瞬押し黙る。そして久追が必死に「それだけは止めろ」と制止し、山本は楽しげに笑って「手取り足取り教えてあげるよ」と口にした。
勉強なのに手取り足取り教える必要があるのかひよりには分からないが、久追の焦りから教わってはならないのだということだけは分かった。
黙々テスト勉強を続けて数分、ひよりは机を挟んだ向かいの席に座る久追を盗み見る。久追は渋面で教科書を手に唸っていた。勉強は本当に苦手そうだ。そして、ひよりはハタッと何か違和感を感じる。それは気にならないほどの変化ではあったが、確実に違和感だけは拭えなかった。
「あれ?久追くん、痩せた?」
ひよりの何気ない問いに久追は顔を上げて、数秒沈黙した後で笑顔を浮かべた。
「おう、あんま運動してねぇから太っちまって、ダイエット中なんだわ」
返ってきた答えにひよりは不思議そうに首を傾げる。久追は痩せなきゃならないほど太っては見えない。むしろ普通ぐらいだ。それなのにダイエットをするとはどうしてもひよりには思えなかった。というかダイエットするような男ではないと思う、久追は。 そういえば、最初のころに立ち眩みをした久追に対して山本は過剰な反応を見せた。
「ねぇ、久追くん。私になにか隠してる?」
「ああ、隠してるな」
ひよりの質問に、久追はしれっと即答する。思わず眉間に皺を寄せて睨むひよりを見もせずに久追はさらに続けた。
「人間、誰もしも知られたくないことの一つ二つはあるもんだろ。それなのにひよりは詮索するのか?」
「……」
久追の言っているのは正論だ。だが、画していると言われていい気分になるわけがない。ひよりは本人には聞けないと判断して、矛先を変えた。
「山本センパイはしってるんですよね?」
「残念ながら、これは俺の一存では答えられません」
山本は両手を出してハッキリと言い切る。この二人、かなり口が固そうだ。何をしても答えてくれなさそうな気がする。
「そんなに急かさなくても、いつかは話す……というか分かるだろうな」
「?」
含みを持った言葉。本当に久追は話してくれるのだろうか。不満げに見つめると、ポンポンと頭を優しく撫でられた。
「ほら、勉強の続きだろ。赤点になっても助けねぇぞ」
「それは久追のほうだよねぇ」
「山本!」
「い、いたっ!暴力反対!」
揚げ足を取る山本と久追のいつもの漫才が始まって、空気が軽くなった。今は何も聞かないほうがいいのかもしれない。いつか話してくれる日が来るまで、ひよりは待とうと思った。
滞りなくテスト週間が過ぎ去り、赤点も取らずに無事に期末考査を終えた三人は、開放感に酔いしれていた。いつものように三人で下校しよう思っていたが、山本も久追も用事があるとのことで、ひよりは一人下校することになった。久々のひとりぼっちの放課後に、どこか寂しさを感じつつもひよりは寄り道もせずまっすぐに駅へと向かう。駅までの距離はそんなにないが、途中であまり人通りの少ない住宅街を抜ける形になる。いつもならば、三人で話をしながら歩いているのであっという間に駅に着くため気づかないが、夕方のこの時間は本当に不思議なぐらい人通りが少ない場所だ。学生のほとんどは部活や塾、習い事でこの時間に外で遊ぶ光景は見ない。買い物の時間にもぶつかるので、主婦もあまり通っていないのだ。
ひよりは寂しさを紛らわすために、イヤホンで音楽を聴くことにした。これから起きる災難に気づきもしないままに……。 住宅街を抜け、繁華街に入る少し前、突然ひよりの通行を妨げるように見知らぬ学生たちが立ちはだかった。思わず立ち止まってイヤホンを外す。学生たちは全員男で、あからさまにガラの悪そうな者たちばかりだった。普通に歩いていたひよりには、彼らに通行を塞がられる理由はない。しかし、彼らは間違いなくひよりに用件があるようだった。下品な笑顔を浮かべて男子学生たちはゆっくりと近づいてくる。
無意識に後ろへ後退しながら、ひよりはなぜ自分が彼らに絡まれているのかと必死に考えた。普段ならばなんとか切り抜けられたかもしれないが、今は助けてくれる久追や山本はいない。捕まれば、何をされるか想像したくもなかった。
「なにか……ご用ですか?」
声が震えないように注意をはらいながら、ひよりは尋ねる。すると、一人の男が不敵に笑みを深くした。
「なに、少しばかり久追を呼び出す餌になってもらいたいだけだよ」
【10】
一方、用事があるとひよりと別行動をしていた久追は、野暮用を済ませて建物から外へと出ると、建物の敷地から少し離れた道沿いに山本の姿を確認した。山本は今まで久追の用事が終わるまで、そこで待っていたようだ。久追はカバンを持ち直して山本のもとまで足を進める。
「おかえり。どうだった?」
やってきた久追に山本が声をかける。
「順調に進んでいるそうだ」
久追の返答に山本が、少し怒ったように眉をつり上げた。
「笑って言うなよ」
「ついでにいつもと同じことを言われた」
「……当たり前だよ。本当なら俺だって同じ気持ちだ。なのにお前は……」
納得いかないといった風情で山本が呟くと、久追は苦笑まじりに短く謝罪した。
「久追、本当に後悔しないのか?ひよりちゃん、どうするんだよ。お前、前よりひよりちゃん好きだろ」
「……いいんだよ」
山本の発言を肯定も否定もしなかったが、妙な間が逆に久追の気持ちを表していた。山本はずっとひよりと久追を見てきたから分かる。久追がどれだけひよりを大切にしようとしているか。最初はゲーム感覚だったはずの久追の目が、いつの間にか優しく柔らかくなっていることに山本は最近気づいた。ひよりに対しての感情が、恋愛なのか親愛かはまだ定かではないが、けれど、それでも恋人ごっこを始めた頃に比べれば二人は目に見えて互いに変わっていた。 この世の中、なにがあるかなんて誰にも分からない。ずっとあるものが、当たり前のようにずっとあるとは限らないのだ。こうしている間にだって、事態は悪い状況に進んでいることを山本は知っている。動けばそこから少しでも事態は変わるはずなのに、久追は変化を望まなかった。久追の選択は、山本にとっては諦めているように思えてならない。
この世の中、捨てたものではない。今まで他人に迷惑しかかけてこなかった久追にだって、ひよりという名の一人の命を救うことができたではないか。
「まだ諦めるには早いよ……久追」
「あ?なんか言ったか?」
「いや、なんでもないよ」
小さく呟いた山本の言葉を聞き取れなかった久追が確認すると、誤魔化すように彼は控えめに笑みを浮かべた。
叶うなら、最悪の状況でひよりが久追のことを知らされることがないように……。
この小さな願いが、叶うことがないことを山本は嫌というほど思い知らされることになる。
他愛のない会話を続けながら並木道を二人並んで歩いていると、一度も面識のない他校の男子学生が現れた。育ちの悪そうな風貌の彼は、まっすぐに久追のもとへとやってくる。喧嘩を売るには一人だけという不自然な雰囲気に、久追も山本も不穏な空気を察する。
「あんたが久追政継?」
名乗りもせずに男子学生はニヤニヤと笑いながら尋ねてきた。一度確認するように山本と互いを見合ってから、久追は小さくうなずいた。この場で喧嘩を吹っ掛けるような輩ならば、大した力量もない馬鹿だろう。それほど久追は有名だった。
「ほら、あんた宛に手紙を預かってきた」
男子学生は二人の警戒を気にも止めずに懐から白い封筒を取り出して差し出した。警戒を緩めることなく久追は差し出された手紙を受け取る。すると男子学生は「たしかに渡したからな」と一言確認してから、なにもせず踵を返して立ち去った。どうやら本当に手紙を渡すだけの用だったらしい。男子学生が見えなくなってから久追は手紙の封を慎重に開けた。中に入っていたのは規則正しい文字が綴られた紙一枚。ただし、その内容は喜ばしいものではなかった。
簡単に言えば、ひよりを預かったから一人で指定された場所に来いという脅迫文だ。わざわざ手渡し役まで使ったのだから、ひよりが人質になっているのは本当のことだろう。久追は全文を黙読してから忌々しげに手紙を握りつぶした。【11】
抵抗しても無駄だと悟ったひよりは大人しくガラの悪い男たちについてきた。男たちのリーダーらしい男は、一応紳士的でひより対して丁重に扱っている。扱っているが、やっていることは脅迫なので、あまり好ましいとは思えなかった。
ひよりは後ろ手に縛られて薄暗い倉庫にある椅子に座っている。男たちはひよりに興味がないのか、人質らしい格好だけさせて放置である。ひよりとしては、初対面の異性に絡まれることがないだけでずいぶん助かるのだが、人質扱いされていないのもなんか癪だった。
こうして捕まったのは、ひよりが最近久追の傍にいたからだろう。彼らはひよりを久追の女だと勘違いしたのかもしれない。たしかに恋人だが、それは形だけで実際は違う。一年間の契約のもとの恋人関係だ。それを明かしたところで信じてくれるとは思えなかった。だって、彼らは久追しか目に入っていないのだから。
久追と付き合ってから、彼が他校の生徒にも影響を与えているのは、これまでにいろいろな不良たちに喧嘩を吹っ掛けられているのを目撃していて知っている。だから、最近のひよりは多少の不良でも動じない肝の据わった女になりつつあった。久追と出会った頃のひよりであれば、恐怖と不安に押し潰されていたかもしれない。
これも久追くんの影響なんだなぁ。
倉庫の天井を見上げてひよりは心の中で呟く。日に日に精神が強くなっているのを実感してきた。たぶん今ならばイジメも怖くない。集団でなければ一人を傷つけることもできない弱い人たちなのだ。そう思えるようになったのも久追のおかげだ。彼は確かにひよりを強くしてくれた。まぁ、不良の久追と居れば嫌でも肝が据わるだろう。問題は、久追の煩わせる存在になっている事実だ。久追にとってひよりにメリットはないだろう。むしろデメリットしか思い当たらない。
ここまで考えてひよりは自己嫌悪に陥った。なんだか自分が役にたたない迷惑な存在に思えてきた。ひよりは小さくため息をもらす。久追ならひよりが捕まったと知れば助けに来るだろう。そういう男だとひよりは思っている。
久追くんは優しいから……。
口は悪いし、態度だってあまり良いとは言えないが、けれど彼は厳しさのある優しい人だ。きっと来るだろう。それは確信でもあった。ひよりはガンッと鉄扉が音を立てられるのを耳にして視線を倉庫の出入口へと移した。 倉庫のシャッターがゆっくりと上げられていく。逆光でシルエットになっているが、久追であることだけはひよりには分かった。シャッターが完全に開放されると、倉庫内に足を踏み入れた久追の顔が照らされたライトによって見える。
「来たな、久追」
久追の姿を確認したリーダー格の男が、笑みを湛えて口を開く。久追はそれを無視して、椅子に縛られているひよりを一瞥した。その表情は、まるで能面のように感情を感じ取れない。そんな久追の後ろから、飄々とした表情の山本が顔を出す。山本の姿に男は眉を寄せた。
「一人でと書いていたはずだが?」
「人質をとっている人の言うことを聞いて俺たちになんのメリットがあるの?」
男の問いに、逆に山本が聞き返す。山本は倉庫内にいる他校の生徒たちの人数を確認するように見回すと、満面の笑みを浮かべた。
「ほら、たった一人に対して十人でやろうとしてたじゃないか。いけないなぁ、これじゃあイジメと代わらないね」
人数的には、相手のほうに分があるのは明らかなのに、山本だけでなく久追もたいして焦る素振りを見せない。山本はひよりへ視線を向けると、ひらひらと手を振った。
「ひよりちゃん、そこでじっとしててね。お兄さんが助けに行くから」
何も言葉を発さない久追に代わり、山本が明るく振る舞うため、まったく緊張感が張り詰めない。だからだろうか、不安などひよりにはなかった。
「予定と狂ったが、二人で何ができる。やってしまえ!」
リーダー格の男の合図に、残りの九人が一斉に久追たちに向かって襲いかかる。それを見た久追が一歩下がり、山本が前へ出た。
「残念。二人じゃなくて俺一人だよ」
終始笑顔のまま山本は、そう答えて軽く構えの体勢を作る。そして一人目の右ストレートを左腕で払い、すぐさま相手の懐に入ると拳を作り上げ、そのまま相手の腹部に目掛けて叩き込んだ。思ったよりも重い攻撃に、受けた男はうめき声を上げて膝をつく。続けて二人目と三人目が同時に襲いかかった。それをしゃがんで避けると、そのまま二人を足払いで倒してから、一人目と同じように、今度は上から二人の腹部目掛けて拳を叩きつけた。そうやって立ち上がる山本に残りの六人が牽制するように間合いを開けた。思っていたよりも山本が手強いと判断したのだろう。「センパイ!」
ひよりは六人の中に刃物を手にしている男がいることに気づいて、思わず山本に声をかけた。ひよりの声を合図にするように、その一人が隠し持っていたナイフをちらつかせて襲いかかる。刃物の扱いに慣れていないのか、ナイフを振り回す男の攻撃を、山本はギリギリまでナイフの軌道を確認してから避けていく。
ナイフの存在が厄介で、山本は反撃をする余裕がない。どうにかしてナイフを奪わないと、分が悪いかもしれない。山本は咄嗟の判断で突きつけられたナイフを左に避けてから、伸びているナイフを持つ右腕を掴んで捻り上げた。男は痛みでナイフを落とし、すかさず山本はそのナイフを久追がいる方へと蹴り上げると、そのまま男の背中に回り込み、右足でその背中を蹴りつけた。バランスを崩した男は前にいる二人を巻き込んで倒れ込んだ。
同時にナイフを拾い上げた久追は、無意識に笑みを浮かべる。そして少しあたりをキョロキョロと見回してから、検討違いの場所へと移動していった。その間も、山本が一人で他校の生徒たちの相手をこなしているのを見て、リーダー格の男はさすがにまずいと思ったのか、ひよりから離れて山本の方へと向かう。誰もが山本に集中し、どこかへ消えた久追の行方を追うことをしなかった。それが勝敗を決めることになるとも知らずに。
動けなかった何人かも時間が経つにつれて回復し立ち上がっていき、山本もさすがに息が上がり始めていた頃、突如バチンと聞き慣れない音が響くと同時に、倉庫内の照明の光がすべて消え去った。途端、動揺が走る。予想していなかった展開に男たちは、恐慌に陥り始めている。
何も見えないなか、縛られて身動きができないひよりは、背後に気配を感じ息を飲んだ。
「じっとしてろ」
耳に響いたのは、どこかへ行ったはずの久追の声だった。なぜ彼が真っ暗な中、ひよりの元にまでたどり着けたのか分からないが、ついさっき手に入れたナイフで、縛っている紐を切った。解放された腕を撫でながら、ひよりは立ち上がる。ほんの少しだけ暗闇に目が慣れてきた。照明の明かりはまだ点かない中、久追はまるでひよりが見えているのではないかと疑うほど、正確にひよりの手を取った。
「今のうちに出るぞ」
耳元で囁かれた声に、ひよりはゾクリと鳥肌がたつ。恥ずかしいのか照れ臭いのかよく分からない感情がひよりを襲った。 久追はしっかりとひよりの手を取ったまま、迷うことなく倉庫の出入り口へと向かった。閉じられたシャッターの横にある扉を開けると、外の光が一気に倉庫内に広がる。そこでようやく男子生徒たちは人質を奪われて逃げられることに気付き、慌てて二人のほうへと走り出したが、すでに遅く、久追と共にひよりが倉庫の外へと出ていくのと同時に、暗闇の中、予め出入り口付近にいた山本も外へと走り出した。後ろを振り向けば追いかけてくる姿が目に入る。
三人は会話もない中、ひたすらに脇道を利用して走り続けた。どれほど走っただろうか、後ろを見ても追いかけてくる様子はなかった。
「なんとか逃げ切れたね」
山本が呼吸を整えながら口にする。他の二人も呼吸を整えるのに精一杯で言葉を発せない。立っていられないのか、その場に座り込んだ久追は、壁に体を預けるようにして呼吸を整えていた。その様子に気づいた山本が近づき、久追の顔色を窺う。
「大丈夫か?」
「……ああ」
そう口にしてはいるが、あまり顔色は良いとは思えない。
「少しでも俺が負担を軽減できればと思……」
思ったと告げようとした山本と、ひよりの前で久追は突如激しく咳き込み、最後は吐血してそのまま壁伝いに倒れた。
「久追!?」
「久追くん!?」
山本がすぐに駆け寄り、意識のない久追を揺り動かすが、反応はなかった。切羽詰まった様子の山本は、携帯電話を取り出すと、迷わず救急に連絡する。ひよりは何が起きたのか頭の整理が追いつかず、不安げに見下ろすだけだった。
「やっぱり限界だったんだ……」
山本が後悔するように呟く。
「センパイ……久追くん、どうしたんですか……?」
「……」
ひよりと問いかけに、山本はどう答えるべきなのか迷った。久追本人から口止めをされていたことを、今この場で告げても良いのだろうか。
「答えてください。なにも分からないままは嫌です!」
そうだ、なにも知らないひよりにとっては、久追に起きた何かを理解できるはずがない。なにも知らなくても、今の久追を見れば、彼がなにかの病気なのか火を見るよりも明らかではないか。
山本は覚悟を決めたように顔を上げ、まっすぐにひよりを見た。
「ひよりちゃん、ショックを受けないで欲しいんだけど……、実は……」