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(01) ~ プロローグ
図書塔の賢者。
いつの間にやら、彼はそう呼ばれていた。
そう呼ばれていることに気づくのも、呼ばれ初めて何十年か経ってからのことだった。しかも、教えてくれたのは彼がいた国……どころか、世界すら違う人間。
自身では戦う力を持たない少女。そんな彼女を、国は勇者と敬った。
これは、そんな勇者と引きこもりの魔術師との物語。
それは、勇者が現れるはるか昔に、一人の男が魔法学校の扉を叩いたことから始まった。
「……別に、ただ引きこもっていただけなんだけどなあ?」
初めてしまいました。新連載。
一日二回更新でも、ある程度日数が稼げるので、なんとかこれだけは完結させたいなあ……と(遠目
空色レンズのもう一方の作品、『アンデット・ターン!』作成の息抜き作品です。