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With You.  作者: 聖涙
第四章 紅葉が彩る季節
30/50

全てを

1日目、啓良の劇も見て(啓良はシンデレラの魔法使い役でめちゃくちゃにあっていた)、2日目のサッカー部もコーラス部もなんの問題もなく終わった。そして、文化祭は最終日の午後に時をうつした。



「では、今年も始めさせていただきます!!!恒例の生徒による生徒のためのステージ企画!」

「なに?これ...」

陽明祭への参加が初めてで困惑気味な遊。

「またこれか...」

「仕方ねぇよ。」

諦め気味の悠と憬都。

「楽しみー」

るんるんな澪。

澪のみが喜び2人が苦笑い。このパターンは...と不安そうにステージを見つめた。すると司会から一つ目の企画の進行にマイクが渡されていた。


「我々が用意させていただいた企画はこちらっ!!!」

そう言って出てきたのは3年生の集団。

「Let's show time!!!」

その掛け声とともに音楽が流れ出し会場は一気に最高潮。

「すごっ...」

「毎年恒例で有志の3年生のダンスから始まるの!!他にもイロイロ企画あるんだよ!!!」

興奮した声で澪が言った。


そのあとも漫才やマジックショー、三味線にカラオケ大会などと進み、最後の企画まできていた。




「では、最後の企画は私達、文化祭実行委員会より...ミスター&ミスコンテストですっ!!!」

実行委員長と副委員長がステージに上がり会場が暗転しざわめきが起こるなか、スクリーンに男女7人ずつが映る。男子のほうには1年生3人の顔もある。

「こちら、投票の結果4位~10位にランクインした方々です!!!」

副委員長の女子生徒が言う。

「男子は1年生が3人もランクイン!1年生はなかなかランクインできないんですがすごいですね!!!」

では、といい顔写真が映された14人をステージに促す。


「では、せっかくですので1年生3人におはなしうかがいましょう!!!」

そう言ってマイクが3人に向けられた。

「えーっと、まさか自分たちがランクインするなんて思ってなかったんでびっくりです!」

「ありがとうございました!!」

啓良と玲がそういうなか雅幸だけが淡々とそこに立っていたが...



「悠ー...」

会場で遊が小さめの声で悠に尋ねる。

「投票なんていつしてたの...?」

その言葉にがっくりと肩を落とすのだった。



「では続いて第3位!3年生名取隼人さん、西町彩奈さんです!」

「お二人とも前にお願いします!ですが委員長、ここで昨年のグランプリの西町さんが呼ばれるなんて驚きですね!」

2人にはそれぞれ立派な楯が贈られた。


そんなか...

「へー、西町先輩って去年のグランプリなんだ...なら今年は誰だろ?男子の去年のグランプリは卒業しちゃったのかな...?」

遊は1人極々客観的にその様子を見ている。

「遊、覚悟しとけよ...?」

「えっ?」

兄として悠は何やら意味深なつぶやきをした。


「では、準グランプリの発表です!準グランプリは2年生!!昨年3位にランクインした二人組、榛名憬都さんと神原澪さんです!!!」

薄々わかっていた憬都はちょっとめんどくさそうに諦め顔で、澪は澪で満面の笑みでステージに上りそれぞれシルバーのケープとブローチを受け取った。


「本当だ、びっくりしたー...。そうだよね、2人ともイケメンだし美人さんだもんねー」




「それでは、第一位...。第一位は茅ヶ崎兄妹です!悠さんは二年連続のグランプリ!!!それ以上に史上初の兄妹での受賞です!」

「おめでとうございます!こちらにどうぞ!」

呆然としている遊の手を引きステージに上ると係であるらしい生徒に赤の長いケープをかけられ頭に王冠とティアラがのせられた。

「おめでとうございます!」

その言葉と渡されたステッキでようやく遊は我に返った。


「まずはお兄さんの悠くん!二年連続受賞おめでとうございます!」

「ありがとうございます。光栄です。」

「双子の妹さんの遊さん、転校して1年目でのお兄さんとの受賞、おめでとうございます!!!」

「あ、ありがとうございます。」


「それでは、続きは後夜祭のダンスパーティーで!!!」

まだ、やるの?遊は1人ただただついていけていなかった。

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