乱闘騒ぎと宿と・・・
「そこのおっさん、いい加減にしたらどうですか?」
僕は歩きながら3人のおっさんに言った。
「誰がおっさんだ!」
「どう見たっておっさんだろ。ま、それは置いといて・・・いい加減にしてくれませんか?」
「俺様はそこの小僧がぶつかって来て壺が割れちまったんだよ!」
「だから、ぶつかったことに関しては謝っただろう!?」
少年は大声でそう言った。
「だが、壺のことについては、そっちがワザと落として割ったんだろ!?」
よくありがちなパターンになってきた。このまま会話が進めば・・・
「んなこと知るかっ!」
と言いながら、おっさん3人は持っていた刀を構えた。
つまり、戦闘態勢に入った。僕の予想通りすぎて、何か泣けてきた。
「逆恨みは良くないですよ~。おっと!」
そう相手を茶化してみた。すると相手は刀を思いっきり振り下ろしてきた。
そんな感じの会話と攻撃がしばらく続いた。
「ちょこまかと逃げやがって・・・」
相手は剣のことに関して、素人だと思った。
攻撃が単調すぎる。これでプロだったら世の中の剣士が可哀想だ。
「いい加減、止まれ!」
また、攻撃してきた。僕は空に向かって高く飛び、宙で一回回り、
足で刀の刃を壊した。そして、着地しそのまま軽く相手の顔ぐらいまで
ジャンプし、まわし蹴りを喰らわせた。
「ぐあっ!」
みごとにクリーンヒット。相手は怯えて、覚えてろ!とか言って何処かに行ってしまった。
「た、助けてくれて、ありがとう」
少年がお辞儀をしながらそう言った。
「気にすんなって!僕はレラン。君の名前は?」
「俺はリオン。よろしく。助けてもらったから、何かお礼がしたいんだけど・・・」
「!だったら、君の家に今日一日泊まっていいかな?」
少年リオンは僕の言葉に驚いてこう言った。
「そんなことでいいのか?」
「僕、宿を探してるんだけど、なかなかね・・・ダメか?」
「何を言うんだ、いいに決まってるじゃないか!」
「本当か!!」
そんな会話をしていると、ミレクラが僕の肩に止まっていた。
「この小鳥も一緒でいいかな?」
「もちろん!」
こうして、泊まる場所は確保した。(リオンは一日じゃなくて、何日泊まってもいいと言っていた)
*レラン、レラーニア街、リオンの家にて*
「大したお持て成しは出来ないけど、どうぞ!」
中は結構シンプルだった。というか結構綺麗だった。
「お邪魔しまーす」
ミレクラがそう言った。ミレクラの声は一般の人にも聞こえているらしいが、
この街の人は大して驚いていなかった。
「リオン、一人暮らしなのか?」
「いや、お袋がいる。体が弱いから寝てるが」
「そうか・・・」
リオンと話していると、奥の扉から誰か出て来た。
「リオン、帰ってきてたのね。・・・あら?そちらの方は?」
扉からこげ茶のロングヘアーの女性が出て来た。
「この人は、街で、揉めてた僕を助けてくれた人」
「初めまして、レランと申します」
僕は女性に向かって軽く、一礼をした。
「初めまして。私はリスランと言います。この度は息子を助けていただきありがとうございました」
「いえ、別に大したことはしてませんよ」
僕は少し照れくさかった。
「レランは、泊まる場所を探してたんだって。泊めていいよね?」
「ええ、もちろんよ」
リオンのお母さん、リスランもあっさりと承諾してくれた。
「小鳥も一緒ですが、よろしくお願いします」
「レラン!何よその言い方!何かムカつく」
ミレクラがそう言って、僕の頭をくちばしで突いた。
泊まる場所を確保したレラン。
この家に泊まって、これから意外なことがおこる・・・かも?
気分転換で作ってる私なので、
これからどうなるか・・・(;´∀`)