朝の会話
「おはよう。昨日はよく眠れた?」
リオンが朝食の準備をしながら訊ねてきた。
「ばっちり。おかげで疲れが取れたよ」
「それはよかった」
リオンは微笑んだ。凄く明るい笑顔だった。
「あ、はちみつトーストだ!いい匂い♪」
ミレクラが僕の肩から離れて、はちみつトーストに近寄った。
「お気に召しましたか?」
「うん!私、はちみつトースト大好きなの!」
「それはよかった」
ミレクラはリオンのことが気に入ったように見えた。
まあ、確かにリオンは誰にでも優しいようだし、正義感が強いヤツだと
昨日の様子を見て思った。
「いただきます」
僕とミレクラ、そしてリオンはそう言った。
「そういえば、リスランさんは?」
僕はリオンに質問した。食卓にはいなかったからだ。
「母さんは寝てるよ。朝はダメなんだw」
なるほど、その気持ちは凄く良く分かる。
「僕も朝は苦手な方なんだよね」
「私は全然平気!!」
「お前は夜がダメなだけだろ。夜行性ではないからな」
僕がそうツッコミを入れると、夜行性じゃなくて悪かったわね!と怒られた。
別に怒らなくてもいいと思うのだが・・・
「今思ったけど、鳥がはちみつトーストを食べて平気なのか?」
僕ははちみつトーストを頬張りながら聞いた。
「鳥って失礼ね!私はただの鳥じゃないからっ!!」
そうでしたねー。貴方は精霊でしたねー(棒読み
「あははっ!本当に仲良しだね」
リオンが大笑いしながら答えた。涙が出るほど笑えることか?というか・・・
「「仲良くねーよ!!」」
・・・・・今ハモったのは偶然だ、きっと。
「やっぱり仲良いじゃん」
「「何処が!?」」
「そういうところがw」
朝のつかの間の会話の回です。
本格的に話が動く前にこういう平和なのが入るのって
結構あったりしません?