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スイーツと鏡
ただの不思議な話です
「急げ、急げ……!」
トイレで手を洗い慌てて走る。
今日は家族と時間制のスイーツバイキングに来ていた。
しかし、冷房でお腹を冷やし、絶賛トイレに籠っていたのだ。
急がないと時間が勿体ないから。
「んぎゅっ!?」
尻もちを着くほどの勢いでぶつかって、何事かと視線を上げる。
手を伸ばし、ぺたぺたと触れればそこに鏡があった。
曲がった出入口の通路と、そこにある鏡が先の道を映し出していたのだ。
「鏡にぶつかったのか……痛っ」
通路を戻って手洗い場の鏡を見る。
「血は出てないけど、真っ赤だな」
血が出ていないなら問題ない。
今度は鏡の前まで歩いてから、走り出す。
その後は、時間いっぱいスイーツを食べて満足して。
眠くなった頭でふと思う。
──なにかおかしくなかったか、と。
後ほど、何が不思議だったのかも投稿します。
知り合いに話したら、最初理解されなかったので念の為です。