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9.東京下町グルメの王様

9.東京下町グルメの王様


 妻が高校生の頃、江東区北砂にある“もんじゃ焼き”やさん『一休』でアルバイトをしていたことがある。それが縁で結婚した当時は良くそこへもんじゃを食べに行ったものである。今は店名が『とんち』と変わっているが店自体は元気に営業中だ。


 東京下町グルメの代表と言っても過言ではない“もんじゃ焼き”を知識としては知っていたのだけれど、実際に食べたのはそれが最初だった。具材で土手を作り、その中に汁を入れ、汁がぐつぐつ煮立ってきたら汁と土手の部分の具材を混ぜる。固まりかけたら小さなへらでこさぎ取るようにして、ちびちびと食べる。何とも面倒くさい食べ方だ。子供の頃から馴染みがある妻は当たり前のようにそうやって食べる。それが面倒なボクはつい大きいへらで一気にすくって自分の小皿に盛る。

「そんな食べ方は邪道だよ」

 邪道かどうかはどうでもいい。こっちは腹が減っているんだ。そんなちびちびなんてやっていられない。

 というわけで今回は“もんじゃ焼き”やさんだ。


 都営新宿線大島駅。マクドナルドのわきを入ってすぐのところにその店はある。もんじゃ焼き・お好み焼き『チコちゃん』だ。コの字型のカウンター席とテーブル席、その奥に小上がりの掘りごたつ式座敷がある。ボクはカウンターの端の席に座る。

 もんじゃ焼き・お好み焼きのお店なのだけれど、意外にも海鮮メニューが豊富だ。豊洲市場直行の新鮮なものばかりなのだという。

 例によってまずはビール。つまみにウニ“てんこ盛り”とまぐろの中トロを注文する。“てんこ盛り”と言うのはそういう名前のメニューだ。“てんこ盛り”と言っても想像したほどの盛りではない。仮に想像通りだとしたら値段が怖い。新鮮なものは新鮮なうちに。箸を勧めながら次に何を食べようかとメニューを眺めていると、なんと生牡蠣があるじゃないか! これは食べるしかない。そんなこんなで新鮮な海鮮に舌鼓を打つ。ビールはとっくに飲み干して、二杯目はハイボールに変わっている。

 もんじゃを焼くはずの鉄板の上は酒とつまみであふれている。するとテーブル席の方から「ジュ―――」というもんじゃを焼く音が聞こえて来た。そうだ! ここはもんじゃ屋だ。ふと我に返る。ここでようやくもんじゃを注文。しかし、もんじゃは食べたことはあるが焼いたことはない。出された器をそんなことを思いながら眺めていると…。

「焼きましょうか?」

 お店の人が親切に声を掛けてくれた。

「お願いします」

 手慣れた様子で焼き始める。

「はい、そろそろいいですよ」

 早速一口頂く。取り敢えず最初は小さいへらで。

「美味い!」

 他になんと言えば分からないが美味いことには間違いない。二口目からは大きいへらですくって食べる。

 そして、満腹で満足して店を後にした。




現在は緊急事態宣言を受けてお休み中です。

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