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6.“えん”と“縁”

6.“えん”と“縁”


 朝、早めに家を出たので朝食をとらなかった。時間が無くてとれなかったのではなくて、ご飯がまだ炊けていたかったのだ。

 今日は現場に直行。さすがに途中で腹が空いた。現場の最寄りの駅に気になる店があったのを思い出した。そこはJR京浜東北線、りんかい線、東急大井町線が乗り入れている大井町駅。その駅構内にある店に立ち寄った。


 出汁茶漬けと肉うどんの店『えん』さん。この店があるのは大井町線への乗り継ぎ口の改札外だ。色んな組み合わせのお茶漬けと肉うどんにコロッケなどの“もう一品”メニューがある。しらす好きのボクの目を引いたのが“釜揚げしらすと南高梅の出汁茶漬け”だ。家でお茶漬けを食べるとこには必ず梅干を入れて食べる。それにしらすが乗っている。最強じゃないか!

「これだな!」

 券売機で釜揚げしらすと南高梅の出汁茶漬けを購入。そして、もう一品のジャガイモと牛肉のシンプルコロッケも。券売機の横には女性の店員がスタンバイしていて買った券をすぐに受け取って厨房に発注してくれる。

 ボクは駅構内が見渡せる窓際のカウンター席に着く。席から慌ただしく行き交う人たちを眺めながら待つ。料理はすぐに運ばれてきた。お茶漬けにはきんぴらや漬物などの小鉢も付いている。“もう一品”のコロッケはちょうどいいサイズのものが2つ。

 先ずはコロッケを一口。サクサクの衣にホクホクのジャガイモ。牛肉の食感と歯ごたえがたまらない。

「美味しい!」

 続いてお茶漬けを手に取る。先ずは乗せられたしらすにちょこんと醤油を一滴だけ垂らす。そして一口、しらすだけを頂く。

「やっぱりこれだな!」

 それから、梅干をほぐしながらしらす共々かき混ぜてから一気に口の中へかき込む。梅干しの酸味が食欲を増長させる。お茶漬けとコロッケを交互に食べ進め、あっという間に完食。

 中途半端な時間の食事ではあったのだけれど、これくらいならこの後の昼飯に支障はない。


『えん』といえば、秋葉原に同じ『えん』という居酒屋がある。その店は秋葉原の駅ビルに入っている。あ酒を頼むとお通しで“もっちり豆腐”というものを出してくれる。この“もっちり豆腐”が絶品なのだ。豆腐といっても豆腐ではない。ヨーグルトのような味と食感をしているのだけれど、ワサビに出汁醤油をかけて食べるのがおすすめ。

 この店に入ったきっかけは、当時、「席でタバコが吸える」からだった。ランチでとんかつ定食をいただいたのだけれど普通に美味かった。その時は昼飯だけ食べて、店の雰囲気が良かったので、その後、夜に“飲み”に行くようになった。そこで初めて“もっちり豆腐”に遭遇したのだ。

 そして、なんといってもこの店の魅力は日本酒の品揃えが豊富だということ。豊富だといっても、それはボク好みの酒が多く置いているということなのだけれど。その中でも、置いているのを見たことがない“花陽浴(はなあび)”があったのには感激した。花陽浴は埼玉県の酒蔵の酒で味わい深い純米酒だ。それ以来、花陽浴目当てでこの『えん』に通っていたのだけれど、先日、閉店となり今は営業していない。なんとも残念だ。


 しかし! それからこの花陽浴を置いている店を見つけたのだ。早速、行ってきた。その店についてはまた別の機会に。




秋葉原の“えん”は残念ながら、現在は営業していません。

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