5.獲れたてのしらすを漁港で食す
5.獲れたてのしらすを漁港で食す
晴れ渡った青空をバックに富士山がその美しい姿を称えている。その手前に見えるのは江の島。
ここは腰越漁港。その目の前にある『しらすや』腰越漁港前店。文字通りしらす料理推しの店である。
江ノ電腰越駅が最寄り駅になるが腹を空かせるために湘南モノレールの片瀬山駅から歩いてみる。ここからだと山を下って行く感じになる。その下り坂の途中で海が見えてくる。相模湾だ。それから海岸沿いを東へ歩く。間もなく腰越漁港に着く。漁港としては小さな漁港だ。そして、この漁港では新鮮なしらすが水揚げされる。『しらすや』はその腰越漁港の真ん前にある。
店は海辺のレストランらしいおしゃれな雰囲気。そのテラス席を予約していた。店に入って予約名を伝えると若い女性の店員が愛想よく微笑んで席へ案内してくれた。一旦席に着いてから店員さんに断って外に出た。入る際に店のわきに吸い殻入れが置かれた喫煙スペースを見つけたから。一日に一箱近くタバコを吸うボクが東京から電車に乗って以来一本も吸っていない。自然豊かな景色の中を歩いていたせいでタバコのことなど忘れていた。その吸い殻入れを見るまでは。一服を終えて再びテラス席に戻った。気持ちが落着くと海からの潮風を微かに感じる。席に着いたときに既に食事が始まっているのだ。
お目当ては“しらすづくし”定食。生しらす、かき揚げ、たたみいわし、等々が盛りだくさんのしらす好きにはたまらない定食だ。しらす以外のメニューも豊富なのだけれど、ここに来たのなら“しらすづくし”に限る。そのためにここへ来たのだから。その“しらすづくし”定食と一緒に地ビールを頼む。色んな種類の盛りだくさんのおかずはビールのつまみには申し分ない。生しらすにかき揚げを食べながらあっという間にビールを飲み干す。残ったおかずでご飯を食べる。釜揚げしらすをご飯にかけて二杯食べた。ちなみにご飯のお変わりは自由だ。
どの料理も文句のつけようがない美味さだった。しらすが好物のボクにとっては当然の結果なのだけれど。好物だと言ってもただ好きなだけ。決して味にうるさいわけではない。
何度も言うけれど、ボクは美食家でも食通でも何でもない。料理についての食レポなどは出来ない。ただ食べて美味いと思ったものを「美味い」と言うだけだ。そのことだけは改めてご理解願いたい。




