4.縁起担ぎのカツカレー
4.縁起担ぎのカツカレー
最近はテレビでグルメ番組が良く放送されている。ボクもよく見る。そこで紹介されたものが無性に食べたくなる時がある。そうなると、翌日のランチはそれ目当てに店を探す。紹介された店でなくてもかまわないから、同じメニューがある店を探す。それはとんかつであったり、天ぷらであったり色々なのだけれど。
それとは別に縁起を担ぐために食べるものもある。その代表的なものは“カツ”=“勝つ”だろう。
ボクが代表を務めるソフトボールのクラブチームがある。重要な大会の試合前日には必ずカツカレーを食べる。大体は近所の蕎麦屋で食べるのだけれど、時には出かけた先の色んな店でカツカレーであったり、とんかつ定食であったり、かつサンドを食べたりする。そんな中で衝撃的なカツカレーを出してくれた店がある。江東区の東砂二丁目にある蕎麦屋『大むら』さんだ。
何が衝撃的だったのかというと、その量が衝撃的だったのだ。
ここには何度かお邪魔させてもらっているのだけれど、ご飯ものを頼んだことはなかった。蕎麦屋だというのもあるのだけれど、食事というよりは飲みに行くことの方が多い店だったからだ。たまたま試合の前日に訪れた際、カツカレーを注文した。縁起に景気を付けるために大盛で注文した。運ばれてきたカツカレーを見て驚いた。確かに大盛には違いないのだけれど、想像をはるかに超える量だったのだ。カレーの前に飲んだ生ビールのおかげで膨れたお腹にはどうかと思ったが、なんとか残さず食べ切った。
カレー専門店のカレーとは違い、蕎麦屋のカレーは間違いなく和食だと思う。そんな蕎麦屋のカレーがボクは好きだ。ここのカレーも間違いのない美味さだった。カツもサクサクでボリュームがあり大満足だ。ちなみに翌日の試合には負けてしまったのだけれど…。
そういう意味では勝率がいいのはやっぱり行く機会がいちばん多い近所の蕎麦屋のカツカレーだ。記憶にある限り、ここでカツカレーを食べた翌日の試合には負けたことがない。その蕎麦屋は同じく江東区の大島八丁目にある『小進庵』さん。ここのカツカレーも間違いのない蕎麦屋のカレーだ。ちなみに量は普通サイズ。
もちろん、『大むら』さんも『小進庵』さんも蕎麦屋なのだから蕎麦も美味いのは言うまでもない。どちらの店もお得なセット物も充実していて老若男女、世代や性別を問わずに満足できる店だ。
ここ数年、中華料理屋が増え続けているのに対して、日本蕎麦屋はだんだん減っているように思う。中華料理も好きなのだけれど、日本蕎麦屋はこれ以上なくならないで欲しい。




