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18.今年の秋刀魚はスマートで…

18.今年の秋刀魚はスマートで…


 空気がすっかり秋っぽくなってきた。秋を代表する食材で真っ先に名前が挙がるのが松茸だろう。最近は輸入物の松茸が安価で手に入るようになってきたらしい。それでもやっぱり高価なのには変わりなく、個人的な好みで言うと値段の割に高級感を味わえる食材とは言い難い。美味いのは美味いと思う。あくまでも個人的な好き嫌いの問題なのだ。

 そして、秋と言えば外せないのが秋刀魚だろう。僕は断然秋刀魚を応援したい。

 ここ最近は収穫量が落ちて値段が上がり続けているというニュースをやたらと目にする。しかし、とは言え、手が届かないほど高騰しているわけではない。シーズンに一度くらいは旬の秋刀魚を食べておきたい。いや、秋刀魚は日本人としては食べなければならない食材なのだ。


 以前、事務所があった場所のすぐそばに大衆的な食堂があった。普段はそれほど外食をしない僕は秋刀魚を食べようと初めてその店に入った。普段ここを利用している同僚からも「美味いよ」と聞いていたので。

 店に入ると、目立つところに“秋刀魚定食”の文字。迷わず注文して出て来るのを楽しみに待った。ところが出て来たのは開いた秋刀魚。干物だった。これにはかなりがっかりした。まあ、普通に美味しかったのだけれど、脳みそがそれを許さなかった。そこで他の店へ行くことにした。

 徒歩圏内にある店で思い浮かんだのが全国的にチェーン展開しているごはん処『やよい軒』さん。先ほどの店から10分ほど歩いたところにある。最初からここにしておけば間違いなかったのだけれど、つい身近で済ませようと横着をしたのが失敗だった。

 券売機の画面を操作し、秋刀魚定食を見つけて食券を購入。画面に映し出されていた写真にも開いていない秋刀魚が映っていた。カウンター席に陣取って秋刀魚を待つ。10分ほどで待望の秋刀魚様とご対面。

「これこれ!」

 早速その秋刀魚様に箸を入れる。肉厚の背中の部分を一気に引きはがす。醤油を少々垂らした大根おろしを乗せてパクリ。

「美味い!」

 間違いない。脂ののった秋刀魚様を一気に平らげた。残ったご飯はテーブルに据え置かれた香の物だけで充分。この香の物がまた逸品なのである。それが取り放題なのだからたまらない。ご飯もお代わり自由なのだけれど、二度目の昼食にてお変わりは遠慮することにした。


 今年もやよい軒さんで秋刀魚の塩焼き定食を頂いたのだけれど、今年の秋刀魚はスマートで例年に比べると見劣りがした。これも不漁による影響なのだろうと納得はしたものの、何となく物悲しい気になる。これは秋という季節のせいとも言い難い。。

 そして、毎年、この時期になると開催されている“目黒のさんま祭り”、一度は行ってみたいイベントの一つでもあるが、まだ行ったことがない。去年、今年と中止になっているのだけれど、来年、実施されることを期待して、実施されることになったあかつきには是非、訪れてみたいものだ。




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