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16.地方から訪ねて来た友人と銀座をぶらぶら

16.地方から訪ねて来た友人と銀座をぶらぶら


 地方から訪ねて来た友人が銀座へ行きたいというので案内した。ボクが東京に住んでいるからといっても案内できるほど銀座に詳しいわけではない。たまたま仕事の取引先が銀座にあるのだけれど、その取引先へは仕事で行くだけで、行ったついでに界隈で遊び歩くわけではない。まあ、ボクは意外と真面目なのだ。

「銀座SIXに行ってみたい」

 それが友人の第一希望だった。そこだったら取り敢えず場所だけは分かる。


 正午過ぎに銀座に着いて目的の銀座SIXへ向かう。友人が銀座SIXに来たかったのは『TUTAYA書店』を訪ねたかったからなのだという。なので、先ずは『TUTAYA書店』へ向かう。ざっと店内を巡ったところで満足したという友人を連れてランチに選んだのは、銀座SIX6階にある蕎麦の店『銀座 真田 SIX』さん。休日のランチ時だということで、少々並びはしたがさほど待たずに入店できた。

 注文したのは“信州前菜七種と蕎麦”のランチ。信州の郷土料理七種が乗ったプレートに天ぷらの盛り合わせが付いている。蕎麦はもちろん信州蕎麦。真田醤油に鰹の香りが効いた付け汁とクルミだれとの2種類で味わえる。

 先ずは前菜の七種を一つずつ順番に頂いて行く。

「美味い!」

 どれも繊細で上品な味わいがある。さすが銀座の蕎麦屋だ。そして、次に天ぷらを頂く。

「美味い!」

 特にさつま芋の天ぷらは一度、焼き芋にしたものを揚げているのだということで、しっとりした芋とカリッとした衣の感触がたまらない。

 蕎麦はもう間違いなく美味しい。鰹の風味が香る真田醤油のつけ汁とは相思相愛で相性抜群。そして、濃厚なクルミだれは全く別の料理を食べているように思えるほどで、例えるなら別世界の恋人に遭遇したという感覚だった。


 美味しいそばを満喫したボクたちは銀座の街をぶらぶら歩いた。ぶらぶらということでボクは思い付いて次の店へ友人を連れて行くことにした。銀座SIXと同じ中央通りを新橋方面へ移動したところにその店はある。『カフェー パウリスタ』さんだ。言わずと知れた“銀ブラ”発祥の店だ。そもそも“銀ブラ”というのは銀座をぶらぶら歩くことではない。銀座の『カフェー パウリスタ』でブラジルコーヒーを楽しむということなのだ。そのいわれの通り、二人でコーヒーを楽しむ。そうすると“銀ブラ証明書”を発行してもらえるのも、この店の面白いところだ。


 最後に友人へのお土産を買いに行ったのは銀座みゆき通りにある『緑寿庵清水』さん。金平糖の専門店だ。ここで人気なのは、銀座のお姉さんが接客用に購入して行くことが多いのだという“おはぎ”。本当におはぎの味がする金平糖でウイスキーには合う。さすが、銀座のお姉さんはお目が高い。けれど、ボクが友人へのお土産に買ったのは季節限定(当時の)の“イチゴミルク”。

 後日、この“イチゴミルク”の金平糖を食べた友人から「美味しくて一気に平らげちゃったよ」と連絡があった。




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