13.知人が勤める店が多い浅草
13.知人が勤める店が多い浅草
最近、浅草へ出掛けることが多い。下町情緒あふれるこの街がボクは好きだ。浅草といえば東京でも有数の観光地でもある。けれど、東京に住んでいるとわざわざそこに行こうとはなかなか思わないものだ。そんな観光地の浅草に最近はよく足を運ぶ。知人が勤めている店が何件かあるからだ。今回はその何件かの店について書いてみる。
まず最初は仲見世から浅草寺を通り過ぎ、奥山おまいり町を抜けたところにある店。その店はリッチモンドホテルの1階にある『未来ダイニング』さん。ファミレスのロイヤルホストでお馴染みのロイヤルグループが経営している店だ。元々はホテル直営のイタリアンレストランだったのだけれど、最近、経営をロイヤルグループに委託したらしい。
ロイヤルグループのレストランになったことで、メニューが様変わりした。ロイヤル系列の店舗の中から厳選されたメニューが食べられる。そんな中でボクのお気に入りは“まぐろ御膳”だ。ランチにはスープ・サラダバーが付く。メインのまぐろ丼はそのまま食べた後、出汁茶漬けにして食べても美味い。小鉢も充実していているので、最初はこの小鉢を摘まみにビールもいける。プラス200円でドリンクバーも付けられるので、食後もゆっくり過ごすこともできるのがいい。
「最初はビールですね」
ボクの顔を見た知人の女性がにっこり笑う。
2件目はその未来ダイニングを出てJRAの浅草場外馬券場のわきを通り過ぎ、ひさご通り商店街のアーケードの中にある。その店は豚肉料理専門店の『グロワ グロワ』さん。豚肉料理専門店というだけあって、ここのローストポークは絶品だ。ランチでは“特選”を注文すると、シェフのその日のおすすめ料理が楽しめる。
知人が勤めているということで、初めてこの店を訪ねたときは三種の豚肉料理のプレートランチを頂いたのだけれど、残念なことに最近は提供されていないようだ。
「ビール飲みますよね」
どうやら彼女たちにはボクの顔を見たらビールを勧めるのが当たり前だと認識されているようだ。
ひさご通り商店街のアーケードを抜けて言問い通りを渡ると浅草千束通り商店街に入る。その途中を左に入って間もなくのところに浅草で人気のパン屋さんがある。『セキネベーカリー』さんだ。創業70年以上の老舗パン屋さんだ。店内にはイートインコーナーがあり、焼き立てのパンを食べることができる。数十種類のパンが常時売られていて、中でも湯種のパン生地で焼き上げたパンは絶品で値段もリーズナブルだ。ボクのいちばんのお気に入りは土曜日限定の“オニオンブレット”だ。土曜日のお昼過ぎくらいに焼きあがる。その焼き上がりをめがけて買いに行くのだけれど、ちょっと時間を間違えると売り切れてしまう人気商品だ。
平日の午前中、ちょっと時間が出来た時にイートインスペースで焼き立てのパンと淹れたてのホットコーヒーを飲みながら過ごす時間がボクはとても好きだ。さすがにここではビールを勧められることはないのだけれど、ボクの顔を見ると「ホットですか? アイスですか?」と聞くのがこの店のみんなの間では常識になっているようだ。
セキネバーカリーを出て馬道通りを北上し浅草五丁目まで足を延ばす。路地を一本入った通りにホテル『OKUnoMA』がある。その1階にあるカフェ&レストランが『ブックカバー』だ。地元浅草の有名店と提携していて、その店の食材を使った料理やメニューが楽しめる。LINEで友達登録すればお得なクーポンもゲットできる。
浅草の奥の間で周辺も静かな場所にあるので、賑やかな観光地・浅草を楽しんだ後で立ち寄るのには最高の店だ。
ここでも最初はビール。そして、限定メニューの“グリーンカレー”をいただいた。
「もう一杯どうですか?」
顔見知りの女の子に勧められるままビールのお代わり。
「摘まむものが無くなったなぁ…」
「お代わりの分は昼飲みセットにしましょう。その方がお得ですから」
つまみが無くなったボクのテーブルにつまみのプレートを二品おいてくれた。
どの店の子たちも気さくでいい子たちばかりなのだ。
現在、どの店もアルコール類の提供はしていません。




