001 魔法!?
皆さん、はじめまして!
学園ものを書いてみたいと思います!
ギャグあり、戦闘あり、女の子ありで楽しくやって行きたいと思います!
よろしくお願いします!
チャイムが鳴る。
将来何の役に立つのか皆目見当もつかない授業の日々。
そのチャイムに反応し伸びをしたのは、悠人。ごく普通の高校生だ。
ただ、この世界からの希望なんていうものを信じなくなっただけの。
悠人は、スポーツも勉強も学年でトップクラスだった。
校内でも、よく頼られる“優等生”を演じていた。
いや、別に悠人も嫌だった訳では無い。
・・・ことも無い。嫌ではなくなった。という方が適切だろう。
悠人が“優等生”を始めたのは中学生になる時だった。
本当は、親には中学受験をするように言われていた。
しかし、それを無視した悠人は普通に公立の中学校へ入学した。
しかし、高校受験はやらないという訳には行かない。
親からの勉強への、圧力が一層に強くなった。
そして、悠人は“優等生”になったのだ。
高校一年生の時、両親が事故でこの世を去った。
悠人は、これで自由に暮らせると喜んだ。
しかし、現実、どれほどゲームをしようと、テレビを見ようと暇になるのだ。
そこで、いままでよりのんびり気ままに学校生活をおくることにした。
しかし、中学生の三年間で身に染み付いた習慣はそう簡単に消えない。
結局、“優等生”を演じ続けていた。
昼休みなった。
悠人はいつも通り、屋上に来ていた。
いつも、ここでひとりで弁当を食べていた。
「あっ、やべっ!
弁当忘れた・・・
はぁ・・・
買いに行くのも面倒だし、ここで昼寝でもするか。」
屋上には、気持ちの良い日差しが入り、気持ちよく昼寝が出来ような陽気だった。
しかし、仰向けに寝転んだ悠人は、その視界に飛び込んできた異様な光景に目をとられ、昼寝をするなんて忘れて眺めていた。
それは、虫かもしれない。
最新鋭のドローンのバトルかも知れない。
戦闘機のドッグファイトかも知れない。
視線のすぐ先で起こっているのか。
それとも、遥か上空で起こっているのか。
そんなこと、考える気にすらならなかった。
高校生男子の悠人にとって、それは、面白い光景だったのだ。
しばらく眺めていると、悠人はあることに気がつく。
その戦闘をしているらしき二つの点がビームを互いに打ち合っているように見えるのだ。
自分の知らないところで、何かをめぐる壮絶な戦いでも起こっているのではないかと思った。
しかし、そんな妄想から現実へとつき戻される。
何が起こったのかは分からない。
分かるのは結果だけだ。戦っていた片方の点から爆炎が見え、刹那のあと、爆発音が聞こえた。
負けちゃったのかな。
この時、悠人この程度に考えていた。
しかし、気のせいなのか、片方・・・つまり、爆発に巻き込まれて方の点が次第に大きくなってくる。
それが意味すること。
「落ちて来てる!?」
その点は、悠人には人に見えた。そして、学校の近くの林に落ちた。
あれが人なら、まず助からない。
しかし、悠人は何故かどうしても助けに行く必要があるように思えた。
その林に着くと、落下物の正体はすぐに分かった。
それは、女の子。いや、女子と表すべきか。
高校生程にも見える女子が倒れていた。
悠人としては、突っ込むことがたくさんあった。
何故あの高さから落下して、無傷とはいかないまでも、生きているのか。
そもそも、どうやって空を飛んでいたのか。
何者なのか。
考えても、分からない。
分からないならどうするか。
そう。知っている人に聞けばいい。
まずは、応急処置をする必要がありそうだ。
しかし、かなりダメージを負っている様で、仮に、あの戦闘をしていたのなら無理もないが、不思議なこと致命的な外傷がほとんど無いのだ。
そうこうしていると、その女子はうっすらと目を開けた。
「・・・っ!?
何者!?」
悠人が視界に入ると、飛び退き、どこから出したかも分からない銃を向ける。
「ちょ、ちょっと待て!
俺は、怪しいもんじゃない!
お前らの戦闘とも無関係だ!!」
悠人の、自分には敵意がないというアピールだったが、それは、逆効果だった。
「関係無いのね?」
「そうだ。」
「分かりました。
関係なく見られてしまったからには仕方がありません。
悪いけど、ここで死んで頂きます。」
「なんでだよ!」
「リーゼ・アルクロニス。」
「は?」
「リーゼ・アルクロニス。
これが、ただ、不幸だったあなたを殺す者の名です。
地獄の果まで恨んでください。
しかし、無関係のものに見られてしまったからにはこうするしかないのです。」
リーゼが、引き金かけた指に力を入れる。
リーゼの銃口から、ビームにも似たような一筋の光線が放たれた。
悠人は、目を瞑った。
が、いつまで経っても何の衝撃もない。
悠人が恐る恐る目を開けると、悠人とリーゼの間に水色の魔法陣の様な物があった。
「なんて強力な防御魔法・・・」
「え?
・・・これ、俺がやったのか?」
「あなた以外にいないでしょう!」
「いや、全く持って心当たりがないぞ。」
「え?
では、誰が・・・」
「それは、私じゃ」