泊まりに行こう
試験が終わり、先に終わっているフレデリカの所へ向かった。
「クー君、お腹痛いの?」
「い、いや!全く痛く無いよ!どうして?」
「だって、クー君の球一瞬しか光って無かったから・・・」
「なんか、壊れちゃったらしいんだ。だから一瞬しか光らなかったみたいでさ・・・」
「クラマ!どうしたんだよ!フレデリカちゃんががっかりしてるじゃねぇか。一瞬で消えてたな!調子でも悪いのか?」
ダンも試験を終えたのかクラマ達の元へとやって来たが、ダンの顔は先程と同様にニヤニヤしながらだった。
「リカはがっかりなんかしてないんだから!壊れちゃっただけでほんとはクー君は凄いんだから!クー君の事悪く言うのは嫌いなんだから!」
「分かった、分かった。悪かったよ。んで?試験はあれで大丈夫だったのか?」
「一応ね。一瞬光った後は壊れちゃったのか反応なくなってな。」
「まぁ、一瞬だけど凄い光ってたからな。別に入学出来ないわけじゃ無いんだあんまり気にするなよ。」
「そうだな。あんまり気にしないようにするよ・・・」
三人で駄弁っていると最後の受験者も終わり、係員に帰るように促された。
「そろそろ、帰るか。と言っても俺は宿に帰るんだけどな。」
「ダンは家に帰らないのか?」
「それは無理だな。帰る迄に三日以上かかっちまうよ。帰った頃には入学式は終わって授業も始まってるよ。」
「家が山奥だって言ってたっけ。」
「あぁ。今泊まってる宿は飯は出ないし大部屋で雑魚寝で寝れたもんじゃないが三日の辛抱だし我慢するよ。」
「そうか・・・」
「クー君?」
フレデリカはクラマの裾を引っ張り呼んだ。
耳を貸して欲しいとせがまれちょっとしゃがむとそっと耳打ちした。
「ダン君可哀想だからお城にお泊まり出来ないかな・・・?」
フレデリカはダンの話を聞き可哀想に思えたのかそんなこと言ってきた。
「それはまずいだろ・・・」
「だ、だって!ダン君可哀想だよ・・・」
「確かにそうだが・・・」
「どうしたんだよお前らそんなコソコソと。」
「ちょ、ちょっとな・・・」
「なんだよ教えろよー!」
「クー君・・・」
フレデリカは泣きそうな顔をして見つめてきている。
それに根負けしたのかクラマは
「はぁ・・・ダン、俺んち来るか?泊まれるか分からないけど。」
「えっ!?」
「クー君!」
「但し!これから行くところは他言無用で頼むぞ!絶対にだぞ!」
「おいおい、そんなにボロ家なのか?気にすんなって!俺はそんなこと気にしねぇし、誰にも言わねぇからよ!だいたい俺んちもボロいからな、泊めて貰えるだけありがてぇよ!ハハハ!」
「着いたぞ・・・」
「おいおい、着いたってここは城だぞ!?ちょっと見栄張りすぎだぞクラマー!」
「早く行こうダン君!」
フレデリカとクラマが先に入ろうとすると門番が近付いてきた。
「おい!クラマ!フレデリカちゃん!さすがにそれはまずいって!」
ダンが慌てて止めようとしたときだった。
「クラマ様!お帰りなさいませ!」
門番は最敬礼をして出迎えてくれた。その様子を見たダンは口を開き、呆然と立ち尽くしていた。
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