団欒
「アリス、カレンよくぞ帰ってきた!今日は馳走を用意した。存分に食すがよい。」
「ありがとうパパ!」
「ありがとうございますルドルフ様!」
「よい、よい固いのは抜きにして楽しむがよい。」
夕飯はアリスとカレンが冬休みで久し振りに帰宅したということでささやかなご馳走が振る舞われた。
「姉様!!!お久し振りです!」
「ムルア!久し振りね!ちょっと会わなかっただけでまた大きくなったわね。」
「はい!私も早くママや姉様のような立派な女性になりたいです!」
「ムルアは可愛いわね!大丈夫よ!ムルアも私のような立派なレディになれるわ!」
「ぷっ!!!」
クラマは話を聞いてたらついつい飲んでいたジュースを吹き出してしまった。
「なによクラマ!なんかおかしい事でもあった!?」
「ソンナコトナイデスヨ」
「はぁ。ムルアはこんなにも可愛いのに何で弟は可愛くないのかしらね。ねぇームルア。」
そういって、アリスはムルアは抱き締めた。
「姉様!姉様!痛いですぅ!」
「あらごめんなさい!」
(お袋と一緒で鎖骨が痛いんだろうな・・・)
ギロリ
視線を感じた先を見るとリリスがこちら見て微笑んでいた。
「クラマ?どうかしたかしら?」
「な、何でもないよママン!」
「あら、そう。なんかクラマから変な気が感じたんだけど気のせいかしら。それよりもクラマ、明日話がありますからね。」
「わかったよ。」
「あにさま・・・お肉切って欲しいの。」
「レムア切れなかったのかい?」
「切れなかった・・・」
レムアはコクンと頷いた。
「レムア様。私が切りましょうか?」
カレンが聞くとレムアは首を振り。
「あにさまがいいの・・・カレンはぃやーなの・・・」
「なっ・・・そうですか・・・」
カレンはショボンとして羽が垂れ下がった。
「カレンいいよ。肉を切るぐらい俺がやってあげるから。レムアお皿を貸してくれるかい?」
「うん・・・」
肉を切ってあげ、皿を返すとレムアは満足そうに肉を頬張っていた。
「クラマ様!私もお肉が切れません!!!」
「自分で切りなさい。」
「そんな!私もクラマ様が切ったお肉を頬張りたいです!」
「4歳に張り合うな!」
カレンは更にショボンとしてるのを見かねて肉を切ってあげた。
そうするとカレンは目を輝かして。
「ありがとうございます!美味しい!クラマ様が切ったお肉美味しい!」
喜んで食べてくれたのは良いがリスみたく頬をパンパンに膨らませて食わなくてもいいのに。
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