国王と妃と書いてバカップル
3日坊主になんかなってませんよ!
「ルドルフはここにいるかしら?」
リリスは扉にいる兵士へと聞いた。
「はっ!国王はこちらにいらしゃいます!」
と兵士は胸に手をあて膝まづいた。
「そう、ありがとう。」と言うと俺を抱え部屋の中へと入って行った。
「おおぉ、我が息子よ!そして愛するリリスよ!」
「あー」
(初めましてー)
俺が産まれて20日位経つが、意識があって会うのは初めてだ。
親父はなかなかのナイスガイだ。
髪はリリスと対照的な輝く金髪で黒褐色の肌、身長も高く太ってはなくしっかりと筋肉がついている感じだった。
俺も大人になったらああいう風になるのかと期待が出来た。
「リリス、クラマを抱かせてはくれないか?」
「えぇ、いいわよまだ首が座ってないから首をしっかりと支えてあげてね。」
リリスからルドルフへとゆっくりとクラマを預けられた。
「おぉ、クラマよしよしパパだぞ~利発そうな顔をしているなリリスによく似たのだな!」
「いいえ、精悍な顔つきはルドルフあなたにそっくりよ!」
「「私達の愛の結晶ね(だ)!」」
クラマを間に挟むようにルドルフとリリスは抱き合った。
「あう!あうあうあー」
(くそ!このバカップル鬱陶しいことこの上ないわ。早く俺の癒しのマリアとこに戻してくれよ・・・)
「どうしたクラマ?なにか怒ってないか?」
ルドルフは困惑した顔になっていく。
「クラマが産まれたのに政務が忙しいからってちゃんと会いに行ってないからちゃんと顔を覚えてないんじゃないかしら?」
リリスは、おどけたように言い微笑んでいる。
「そ、そうなのか!?クラマすまなかった!しかし、お前が産まれてから色々忙しくてな・・・今日はクラマの誕生祭を国を上げてやるつもりなのだ!」
「あう!?」
(そんなことは怒ってないんだけど、誕生祭ってなんだ!?誕生日パーティーみたいなものなのかな?)
「おぉ!!!クラマが返事をしたぞ!やはり賢い子だな!」
「えぇ、乳母のマリアからはとても賢く、夜泣きも無いそうで泣くときはおしめか食事の時だけのそうよ。私も毎日会いに行っているけども、会うたびに成長を感じてしまうわ!」
「あうあー」
(それほども~~~あるかな?)
「見て!クラマが笑っているわ!なかなか笑わないのよこの子。」
「赤子の笑顔は良きものだな!自分達の子だと一層よきものだ!」
「えぇ、そうね!」
そう言うと二人は抱き合おうとしたが。
「失礼します陛下!誕生祭の準備が整いました!中庭まで御越しくださいませ!」
「す、すぐ行く!」
リリスとルドルフは顔を赤らめて密着しそうになった体を離し、中庭へと急いだ。
両親達が顔を赤らめている一方クラマは
(また挟まれずに助かったよ兵士さんグッジョブ!・・・くそっ!リア充爆発しろ!!!)
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