カレンの怒り
タッタッタッタッタ
(あんの馬鹿親父勝手に決めやがって!国民は確かに大事だが俺は政治とか苦手だし嫌なんだよ!簡単ではないだろうけど15に成ったら家を出て、姉ちゃんに任せようと思ってたのに!)
「キャッ!」
考え事をして角を曲がろうとしたら誰かに当たってしまったようだ。
「ク、クラマ様!そんなに急がれてどうされたんですか!?」
ぶつかったのは浴場に行こうとしていたカレンだった。
「カレンか悪かったね。急いでたらぶつかちゃって。」
「い、いえ。私は大丈夫ですけど、クラマ様どうされたんですか?」
「あー、馬鹿親父にちょっとね。」
「馬鹿親父・・・クラマ様流石にお父様に向かってそれはちょっと・・・」
「だってさ!勝手に俺の結婚決めてるんだぞ!」
「馬鹿親父ですね!文句言いに行きましょう!!!」
「お、おう・・・」
結婚の話をしたとたんカレンは豹変し俺よりも怒っているようだ。
「クラマ様!早く行きますよ!」
「は、はい!今行きます!」
ガラガラッ!
「馬鹿親父!話がある!」
「ルドルフ様!!!お話が有ります!!!」
「カ、カレンよどうしたのだ。クラマもいるのか、二人揃ってどうしたのだ。」
「クラマ様の御結婚についてです!何故決まっているんですか!?クラマ様のお嫁さんは私がなりたいんです!」
「そ、そうか。しかし、その話は誰から聞いたんだ?私とリリスしか知らないはずだが・・・」
「誰からでもいいんです!お嫁さんは私が」
「カレン!」
このままでは埒があかないと思った俺はカレンの話を遮るように叫んだ。
「身分を弁えず申し訳ありませんでした。」
俺に名前を呼ばれて冷静になったのかカレンは落ち着き謝罪した。
「良いんだカレンありがとう。俺のために怒ってくれたんだろ?」
「は、はい・・・」
「お嫁さんの件はまた考えるから俺に話させてくれないか?」
そういうとカレンは顔を真っ赤にして一礼して部屋を出ていった。
「さぁ、親父話がある!」
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