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王子様は働きたくない!?  作者: さざなみ
幼年期編
23/66

襲来

コンコン




コンコンコンコン




ゴンゴンゴンゴンゴンゴン!




ドンドンドンドンドンドンドンドン!



バァンッ!!!




「クラマァ!!!お姉ちゃんが帰って来てるのに居留守使ってんじゃ無いわよ!」


「姉ちゃんが帰ってくると大概問題起こすから嫌なんだよ!」


「なによそれ!私そんなことしてないわよ!」


「自覚ないのかよ・・・」


アリスは現在アルベニア王立学院に通っている。

学院は10歳になると入学しなければならなく、いわゆる義務教育として法で定められている。

ルドルフが王になる前迄は王族、貴族、後は金持ちの商人の子ども位しか入学できなかった。

卒業するまでに多くの学費を取られ、卒業すれば一種のステータスとして見られていたらしい。

しかし、その他の民は勉学や武術に触れる事などなく大人になっていく。

それでは国は育たないと思ったルドルフは法として定め、学費などをタダ同然にしそれでも払えない家庭には前世と同じような奨学金制度のような法も定めた。

更に学院卒業の時に成績優秀者には国の機関に厚待遇で就職できるなどをして在学者は励むようになり、国も大きく発達していっている。

俺も四年後には入学するので二度目の学校生活を楽しみにしている。

そんな学院生活は入学すると入寮制になっており、夏と冬の大きな休みの時期にしか帰省は許されていない。

週末には休みはあるが、外出届などを出さなければ学院の外へは出れない決まりになっているらしい。

そして、今回は冬の長い休みの時期にアリスは帰ってきた。

帰ってきたアリスは長く見てなかったせいか大人っぽくなってきていてリリスのような美人に成りつつあった。

相も変わらず胸は絶壁で育ってないがな・・・

前回夏の時期に帰ってきた時は王女として貴族の子供との見合いがあった。

しかし、アリスは結婚なんてまだしたくない!と言って俺を無理矢理女装させてその席に出させた。

勿論王女の悪戯と言うことで相手側はなし崩し的に帰っていったが、リリスは当然のようにぶちギレて、夏場なのに極寒の冬が王宮に訪れたのは言うまでもない。

それなのにも関わらず、アリスは問題でもあったかしらと惚けられるのはある意味大物だと思う。




「クラマ、最近私武術を習っているのよ!筋がいいって先生に誉められちゃったんだから。」


「へー、良かったね。」


俺はアリスの言葉に相づちを打ちながら本のページをめくる。




ペラッ


「ねぇ、聞いてんの?」


「へー、良かったね。」




ペラッ




「ねぇ!」


「へー、良かったね。」




ペラッ




ボコッ!




「いったああああああああ!急に何すんだよ!」


「クラマ!修練場行くわよ!」


「だから急に何!」


「良いから来なさい!」


「ちょ、止めてって!」




アリスは俺の襟を持って引きずるように修練場へ向かった。




「嫌だあああああああああああああああああああああああああ!!!」


王宮にクラマの叫び声が虚しく響いていた。


お読み頂きありがとうございます!


宜しければブクマや評価などしていていただけたら嬉しいです!

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