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焼肉GOD  作者: ちょせ
24/173

60層

カンザキ達はようやくに59層に到達している


今は最後のセーフゾーンで休息中だ


大所帯でのダンジョン移動は予想外に時間がかかる

王妃や姫を連れての移動ゆえ気も遣う


防衛機構はミタニがここまでは無効化していた

彼女の武器は 魔導銃 魔石を打ち出すピストルだ


打ち出された魔石はその属性に応じて凄まじい威力を発揮する


それが、ミタニ達が魔石を持っていなかったことに直結する


あった魔石は全て銃弾として加工し、使った


それはゴーレムさえ倒せれば開放されるからに他ならない

だが失敗して敗退する

その際にした怪我が元で寝込み、王や王妃、姫様までここに道ずれすることになろうとは思っても見なかったことだった


だが1ヶ月、無くした魔石を補充しようとけが人を除く全員が慣れない作業をしていた頃から病気が蔓延したのだが


とりわけ王とミタニは症状の進行が早く

王はなくなってしまう

ミタニも死の間際まで行っていたことは間違いが無いだろう


カンザキに救われた事は奇跡に近かったのだ


ミタニは銃の手入れをしながら感謝する



「いよいよ明日、ゴーレムとご対面だな」

「そうだね。カンザキが魔石を多量に持っていて助かったよ。銃弾の補充が出来た」


だが実際はココから脱出してからも問題が山積みではあるのだけれど


「ひとまずはゴーレムをしばくか。俺一人でやれると思うけど、どうしてもついてくるのか?」


「あたりまえだろ。ボクを傷物にしてくれたにっくきゴーレムはただじゃおけないよ!」

すいぶんと元気になったものだ


「それにいくらカンザキでもアイツの自己修復機能はやっかいだろうし」

久々のボス戦って感じになるかねぇ


そんな話をしていると王妃がやってきた


「カンザキ様、本当に大丈夫でしょうか?」

不安なのだろうな

「大丈夫ですよ、これでもウルグインのダンジョンで鍛えてありますから」


王妃は首をふる


「いいえ・・帰ってからが問題なのです。実は王政の廃止案は前からありましたが、実際執行されているとなるといったい誰がしたのかが問題なのです」


「そうか、王はここに居た間にだもんな」


「そういえばカンザキ、だれがボクの名前を語っていたんだい?」


俺はあの偽領主の容姿や雰囲気を話す


「うーん知らないね」

王妃も

「わかりません」


謎かぁ

「心当たりはありますか?その執行した人間に」


すると王妃は

「恐らくは王の弟君ではないかと思います。あのお方は以前より領主制というものを提唱していましたし」


話によれば、王は本来の血筋ではなかったらしい

先代の王は男子に恵まれなかった

そこで第一王女を妻とし、王として後を継いだのが今の王であったらしい

だが王なき今、王となるのはその弟。。。

なのに領主制を?


妙な違和感があるな


だがまあ誰かがクーデターを起こしたのは間違いないな


さて、


それじゃあ寝て明日に備えるか

ここに来るまで数日を要している

もう帰還予定だった5日を過ぎていた











翌日 60階層



「さてカンザキ君、あいつですよあいつ」

ゴーレムを指差しながらミタニは言った


「やっぱ結構でかいよなぁゴーレム」

俺はため息混じりに言った


「おやぁ?カンザキ君はゴーレムを知っているのかい?」


「まぁ、何度かやりあったしな」


「ほお、その話は今度聞かせてもらおうかな」



とりあえず、ぶっ飛ばす


そう言ってミタニは銃を撃った


魔石の弾丸はゴーレムに当たる前にはじける。そしてうっすらゴーレムの周りにシールドが見えた

「げっ。なんか進化してる?」

「いいや、自己修復でシールド張れる機能が回復しているだけだろう!」


カンザキは一歩踏み出す

と同時にゴーレムの真横に立っている


「速い!」

ミタニはあんなに速く動く人は見たことは無かった

だが目で追える!


カンザキはその手に持った剣を逆袈裟に切り上げた

バチン!と音がしてゴーレムの魔法防御結界がはじけ飛ぶ


「いいぞミタニ!撃て!」

そう言ってカンザキはバックステップを踏む


ミタニは取って置きの銃弾を込めて乱射!

1発・・・2発・・・3発・・・着弾!

ミタニの撃った3発全てがゴーレムにぶち当たる


ガラガラとゴーレムの左上腕部が崩れる


「やっぱり硬いねえ!」

まるで余裕があるように言った


ゴーレムは振り上げた腕をカンザキに向けて振り下ろす


ガードしようとシールドを構えた


「守れ風!」


ミタニが銃弾を撃つ

カンザキのそばで弾けた弾丸から緑色の魔法陣が飛び出しカンザキをドームで覆う


ガイン!と大きな音がしてゴーレムの腕をはじいた


ミタニは防御も行けるのか

遠隔サポートタイプだな


だがカンザキの剣でゴーレムは切れない


「なんか奥の手は無いのか?」

俺は叫ぶ


「あるさ!これから使うからあとは頼んだよ!」

ミタニは言った



ミタニがもう一丁の魔導銃を取り出す

二丁拳銃か


そして先ほどまでとは違い呪文を・・魔法を唱える

ミタニの内包する魔力の圧力が上がっていく!!



「響け風よ!穿て木よ!」


「召しませ!召しませ!」


「オベロン!」


発射された2発の弾から魔方陣


そこから召喚される



美しき妖精王オベロン



妖精王はゴーレムに向かい一陣の風を撒く

そして風がゴーレムを包むと


その体はボロボロと風化し、そして内側から木の枝が生える


ゴ・・・ガ・・・ゴ・・・・・・




これがミタニの奥の手か

さすがにこの世界に来ているだけはある

しかしまあちょっと効きすぎだろ

あの硬いゴーレムが崩壊しかけている


そしてボロボロと崩れるその中にゴーレムの魔石のコアが見えた


カンザキはそれを目掛けて剣を投擲した



ギイン!


剣はコアを砕き散らせた


「おーナイスショットー」


ミタニはうつぶせになって言った


「な・・何やってんだ?」


「んとねーボク魔力切れ。しばらく動けません」

なるほど・・・

てか燃費悪すぎじゃないか?



「まぁ倒せたぞ。コアも砕いたから大丈夫だろ」

コレで無事に帰れるか









俺はミタニをおぶって皆の所へ戻った

王妃と兵士にゴーレムを倒した事を伝える

60階にある魔方陣へ


魔方陣は修理が必要なようで、ミタニの回復を待って修理させた


「50回の魔方陣は出口側の奴がおかしいみたいなんだよね・・あそこのは正常なんだけどロックされたみたいに帰れなかったんだよ」


そう言いながら修理する


まぁ言うとおり出口側の魔方陣に細工してあるんだろうなぁ・・帰れないように


「っと、できたよ!直った!」


お。帰れるか


全員集まり、そして転送される瞬間ミタニは言った


「あ。これ何処に繋がってるんだろ」





知らないのかよ!!!






カンザキとミタニ、兵士と王妃とその娘は転送されたのだった





都市ダイダロスの中心に









召喚魔法の中には、契約時に代償を必要とするものがあります

妖精王オベロンは代償として「身長」を必要としてます

キャサリンのイフリートは代償という程ではないですが、性格が少し荒っぽくなるとか

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