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焼肉GOD  作者: ちょせ
23/173

そのころキャサリンは

ガルバは牢から解放されていた

「まさか一週間も拘束されちまうとはよお・・カンザキは先に帰っちゃうし」


先ほどようやく解放され、その際にカンザキは先に帰るといったと伝えられた


「はぁ・・今回はいいとこなかったなぁ」


神酒は手に入らなかったし

自分が悪いのだが捕まって拘束されるし


ガルバはさっさと帰ることにする

カンザキに頼まれ落札した酒を魔導列車に積み込んで

一路ウルグインへと帰るのであった





--------------------------------


カンザキが出かけておおよそ2週間ほどたった日のこと





「お姉さま!カンザキさまを探しに参りましょう!」


シアは真剣な表情で姉に迫る


「なんだってのよーカンザキならたまにコレくらい帰ってこないことはよくあったよ」


キャサリンは酒を飲みつつシアの相手をしている


「それにねシア、ダイダロスは平和な街だって話だし」

「関係ありません!もうすでに2週間近くになりますよ!おかしいじゃありませんか!」


元は5日ほどの予定、それが1週間以上も延びていることになる

出かける前にカンザキが日にちは前後するとは言っていたがそれでも2週間は長いとシアは思う

本来で在ればシアは今すぐにも飛び出して行きたい

だけどあのカンザキさまがもし手こずっているような事になっていればシアの力ではどうしようもないかもしれないのだ

でも姉なら

姉ならカンザキの力になれる


そう思えば


「ちょ、シア泣かないでよ大丈夫だから!」

「お姉さまは!お姉さまはお強いのでしょう!カンザキさまを助けられるでしょう!でも私は・・」


シアは悔しいのだ

自分の力不足が

でもカンザキの力になりたくてなれない

だから泣いてしまった


「まったくもう。そうだね、あともう1日2日待って帰ってこなかったら迎えに行きましょ」


キャサリンは妹を慰めながらそう言った


キャサリンの膝の上に頭を乗せて泣いている妹の頭をなでながら

本当にもうこの子は可愛いんだから



その翌日



やはり戻ってこなかったカンザキ

さすがに昨日シアにああ言った手前、明日も帰ってこなければ出かけなければいけないか

行きたくないなぁダイダロス

ていうかカンザキ・・連絡くらい寄越しなさいよ!シア心配させちゃってさぁ!


心配してるのはシアだけじゃないんだからね・・・


キャサリンはシアの様子を見に行く


あれ?自室にはいないのか・・

店かな?


一階に降りる


店内に入るとそこにシアはいた


綺麗に、綺麗に掃除をしている

シアはカンザキが帰ってきたらいつでも店が開けれるように

毎日掃除を欠かしていない

たとえ汚れていなくても


まったくうちの妹は・・


キャサリンが声をかけようとシアのそばにいったときだった


ガラリと入口があいた

カンザキが帰ってきたのかとシアとキャサリンが入口をみる


そこに立っていたのは


「ガルバ!帰ってきたのかい?カ・・・カンザキは?」

キャサリンが笑顔で聞く


だが


「あれ?カンザキは帰ってないのか?俺より1週間以上前に帰ったと聞いたんだが」

驚く素振りでガルバが言った


ドクン


心臓が跳ねる

シアを見ると真っ青な顔をしている


「ガルバ!あんた誰から帰ったと聞いたんだい」


キャサリンがガルバに詰め寄った


「おおおっと姉さん近い近い!」

照れたガルバが

「領主様だよ、ダイダロスの街の!」


「領主様?」


ガルバから説明を受ける

あの街であった出来事を


そして領主様の事を聞く


「まさか王政を廃止していたとはね・・それにしてもガルバ!あんたって!」


「うわあああ!ご、ごめんよ!俺のせいで!カンザキが帰ったって聞いたからよ!怒って帰ったのかと思ったんだよ!」

ガルバは土下座して謝っている

そうさ

ガルバを責めたってカンザキは帰ってこない


迎えに行く

キャサリンは決める

決めるときは速攻だ


「シア!カンザキ迎えに行くよ!準備しな!ガルバは、あんたはそこにいな!」

そう言うとキャサリンは自分の店に戻る


「姉さま・・ありがとうございます」

シアは姉に感謝する

そして部屋にもどり準備をする



「キトラ!シルメリア!」

二人を呼ぶ

「なあにーキャサリン」

「・・・呼んだ?」


「カンザキを迎えに行くよ。ダイダロスにね」

キャサリンは二人も連れて行くつもりだ

もちろん戦力として


キトラのうさ耳がぴくんと跳ねる


「えっと・・最高でいくの?」


キトラの言う最高とは

最高の装備でと言うことだ

今までキャサリンが収集していた最高の装備

持っていくのかとキトラは聞いている


「当たり前だろ、カンザキが帰ってこれない事態なんだ。何があるかわからないからね」

キャサリンは着替える

白と赤で彩られたとても美しい鎧に


仮にダイダロスの国が相手だとしても引くつもりは無い




そしてキトラとシルメリアも用意する。今扱える最高の装備をして・・・


「キトラ・・・これでいいかな?」

「うん、着替えももっていこうね!」



わずか数十秒で用意が完了する


「アレクシア!用意できた?行くよー!」

店の前にはもうキャサリンとキトラ、シルメリアが立っていた


「お姉さま待って下さい!」

シアは慌てて店を出る


「おっと、猫のトコでアイテム揃えて行かなきゃね」

そう言ってキャサリンは猫印アイテムショップへ向かう


「1時間後に門の前に集合だよ、キトラとシルメリアは馬車用意しといておくれ」

キャサリンがそう言うと


「らじゃーです」

キトラの耳がピンッと立つ

「了解・・しました」

キトラとシルメリアが敬礼している


「お姉さま待って~」

シアはキャサリンを追いかけて行った







「あ・・あれ?俺はどうすればいいんだ?」








ガルバはキャサリンに待たされたままだった・・・





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