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焼肉GOD  作者: ちょせ
22/173

ミタニ

ミタニがこのダイダロスに来たのは2年程前だった


世界中を放浪していたが、この街に惹かれ留まる事にしたのだ

何かあったわけではないが

この街は懐かしい


この街ではドワーフやホビットも居たし、魔石職人も多く居た

ミタニは今までの旅で得たものを実現する


まずは魔導車


エンジンの代わりはモーターだ

雷の魔石でぶん回せる

ミタニの魔力はこの世界の人と比べて軽く数倍はある

その魔力でもってガンガンテストをして


実現させた


モーターのシステムさえ出来てしまえばあとは簡単だ


ほかにも炎と氷の魔石を使ったエアコンも作り上げる


どんどん作った


そのうちに話題となって、ミタニの周りに色々な人や種族が集まってきて

凄く楽しかった



ミタニは日本を・・懐かしく思い出していた

そのせいもあったのだろう

ダイダロスの街が

どんどん日本ぽい雰囲気にまみれていったのは


そういえば最終的に冗談で言った魔導列車が実現するまで、わずか1年もかからなかったほどミタニの周りには人が多く集まったのだ。

同時に金もあつまって


それには好ましくない人も集まってきたが、ミタニは日本人で箱入りのお嬢様で


人を疑う事はしなかった。いや、嫌いだからしなかったの方が正しい。


金は結構盗られたと思うけど生活するには困らなかったので放っておいた







王に気に入られた


当然だろう、なにせ街を発展させる発明家だ


そして王宮に出入りができるようになって


鉱山の王の書斎に入れるまでになった


そこには古代から伝わるという文献が多く残されていた


少なくとも数百年から数千年前のものだ


中には神話かと言うほど古い記載も多く見受けられる


だがこのダイダロスが魔法大国マグナシアの後に作られたと言う事に興味を惹かれた





ダイダロスの地下を掘った


あの書物の記載の中に地下鉄らしき記載があったからだ


そしてそれはすぐに見つかった


地下に都市らしき設備がいくつか見つかる


その際に神殿にて「神酒」と思われる物を発見

さらに「勾玉」らしき宝玉も見つける


王に報告すると宰相は神酒と勾玉をミタニから取り上げた


ただミタニはあまり興味を示さなかったこともありすっかり忘れてしまう


地下は地下鉄を思い出して

列車を走らせてみた

鉱山まで続くレールは元々あったし


その後


王の書斎をもらい受け研究室にした

様々な書物を読み漁って

どんどん研究室を広く掘り進み


ついにゴーレムを見つける

そして事件は起こった


そこがダンジョンであったことがわかる

だが通常のダンジョンとは大きく違う・・

モンスターだと思っていたが、どうやら防衛機構の様だ


60層までしかなく、そこまでの全ての層の図面はすでに見つけている

セーフゾーンの場所もわかっている


だが復活させたゴーレムが出口に立ちふさがっていた


詰んだ


それがミタニの人生だった











「ってまだ生きてるじゃねえか」


ミタニと酒を飲みながら色々と話していた


「あははは!だってさぁアイツ強いんだもん!どうにもなんないって!」

ミタニはケラケラと笑ってカンザキの横に座っている


兵士達も酒盛りをしている


ま、全快したからなストレスも溜まってただろうし息抜きは必要だ


「ねーカンザキは何で焼肉屋なんてしてんの?私らの知識とかあれば色々ほかに道あったんじゃないの?」

ど直球で聞いてくるなこの酔っ払いは


「そうだなぁ、確かに何でも出来たし何にでもなれるだろうよ。でも俺らの常識ってこの世界では通じないじゃないか・・・それにこの世界の連中は俺なんかよりよっぽど生きてるって感じがしてさ、もっと仲良くなりたいと思った」


「ああ、それはボクもなんとなくわかる」

うんうんと頷く


「でさ、俺の大好きな焼肉屋ってないわけよ!」

俺は拳に力が入る

「だったら俺がやってやろうじゃないかと!広めてやろうじゃねえか!とな」


「あははは!でもカンザキ、君の提供している肉は家畜ではないのだろう?それはなかなか難しいんじゃないのかい?」

正鵠、的を得ている


「まぁ簡単にまねされちゃかなわんからな、っていうよりも金なくてさーモンスターなら仕入れは己の体ひとつあればなんとかなったしな!」

俺は力こぶを作ってみせる


ま、それにモンスター食ってみたかったのが真実で

それに食ったらスゲー美味いやつらがいるってのが本当だったから


「あははまぁいいさ、それよりカンザキ君は嫁はもらっているのかい?」

だいぶ酔ってきたなこいつ

「いいや独り身だよ。モテなくてね」

モテてないのは本当だ

王女様達の顔が浮かぶが、なんでこんな俺を好きとか言ってるのかわからんし身分が違いすぎるだろうと思っている


「なんだカンザキいないのか!よしじゃあボクがカンザキの嫁になってやろうじゃないか」


「なんでそうなる!?」


「ダメかい?こう見えてもまだ生娘だ、安心したまえ」


あーそれはなんとなくわかる


「バカ言うな、俺はまだ結婚する気もねえよ。焼肉屋で忙しいしな」


「つれないねえ同じ日本人だろう。ほれほれどうだいこのおっぱい。垂れる前になんとかしてくれよぅ」

そう言ってミタニは俺にそのでかい胸を押し付けてくる


「酔っ払いすぎだバカ」

俺はそう言ってミタニを突き放した


「あははすまないね。そうだ、さっき言ってた魔王とベヒモスについて教えとくれよ」


まあいいか酔っ払いにからまれるのは慣れているからな





そういえばガルバはちゃんと帰れただろうか・・・






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