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焼肉GOD  作者: ちょせ
19/173

ダイダロス

ウルグイン隣の大国

工業都市ダイダロス


魔石による近代化を進める国家の首都である

元は魔石鉱山だったのだが、長年の採掘により平野となってしまっている。

現在は北の山脈にある鉱山が主な魔石の産出地帯だ

魔石の採掘量は今でもウルグインのダンジョン以上とされている




「表向きはそうなってんだが最近の学者先生の研究じゃここは元は魔法都市マグナシアだかの後に出来た都市だって話だ」

俺は入口で貰ったパンフレットをみながらガルバに説明を聞いていた


「詳しいんだな」


「まあ、商売してるといろんな話が舞い込んで来るもんよ」


カンザキとガルバは2日かけてダイダロスに到着していた。


カンザキがこの街に来るのは数年ぶりで

ずいぶんと発展している

以前は入口で観光パンフレットとかなかったしなあ


街中はコンクリートのように道が整備されており、まるで自動車そのものの魔導車が走る


そして3階建て以上の建物が建ち並び現在もあちこちで建設工事が進められていた



日本を思い出すなあ

最初の感想はそれだった



「新しい領主様が天才的な発明家らしいんだわ、新しい政策なんかもどんどん出していてしかもそれがドンピシャでなぁ」


ガルバの話によれば最近王政から領主を選ぶ方式に変わったとか

そしてその新しい領主が進める政策は市民にも大変好評で支持率も高いらしい


先程の学者先生の研究なんかもその領主がさせているそうだ

ずいぶん優秀だな・・・誰かこっちにきたのか?



それはともかくとしてオークションだ


「んでガルバは何の酒を狙ってきたんだ?オークションに出されるような逸品があるのか?」

うーん街中をキョロキョロしながら歩いているとおのぼりさんみたいだな


神酒(ソーマ)って知ってるか?伝説の神が造りし酒ってやつだ」


「知ってるよ」

神酒は有名だからなぁ

ゲームなんかにも良く出てくる。HPとMPが回復したりするんだぞ


「そいつがダイダロス王家の蔵から出されるそうでなー」


王家の蔵からか。それは信憑性が高いな

でもそれだと


「値段相当張るんじゃないのか?」


「まぁ今まで貯めた金全部つぎ込んででも・・な」


ガルバ曰く金で買えるものなら手に入る可能性はあるからということだ

前に娘の薬が必要だったときは金では買えない薬だった

それを手に入れた俺に金の代わりに持ってきた酒は高いが金で手に入るものだった


ガルバは趣味でとかいってるがこいつ実は結構稼いでるんだな


「ほら、今日の宿だ。併設されてるところがオークションの会場になる。さっき言ってた領主様も来るらしいぜ」


その宿は真新しくおよそ10階建てのまさにホテルだ

その横に体育館よりも大きな施設がある


「今夜オークションは行われるからそれまでは部屋で待機していようぜ」


ガルバと俺はホテルで夜まで待つことにした


ホテルの中はとても快適だった

ラウンジにプール、そして大浴場に土産物店

やっぱり日本人だよなぁ・・・この発想は

中には最新型と言われる魔導エレベーターもあった


同郷に会える。会いたいような会いたくないような

複雑な気持ちを抱えたまま夜のオークションを迎えた




オークション会場


買い手はおおよそ50人といったところか

目録が手渡される

それには眉唾ものの魔剣や魔石、この間の炎の酒なんかもあるな

目玉に神酒か


観客もいるんだな

後ろには100名ほどの観客席もあった

その中に一つだけ特別な席がある

今はだれも座っていないが、どうやらそこに領主が座る様だな


「それではオークションを開催致します」


スーツらしき服を着た男が司会


とりあえず俺は暇だな

入札権はないし

炎の酒関係はまたドワーフたちが来るかと思いガルバに落札を頼む

ちょっと値段は張るみたいだが


こんなとこで買うなよとは言われたが、ガルバも在庫が無いらしくてしぶしぶ落札してくれた

でも結構安く落札できた

どうやらみんな神酒が目的らしく温存しているなぁとガルバは言っていた



そしてついに神酒のオークションが始まろうとした時


領主が現れた

だが、どう見ても日本人じゃないんだよなあ。


紹介でミタニとか言っている割には現地人にしか思えない

替え玉か?





そう考えているうちにオークションが始まる



「神酒でございます」


置かれた酒瓶に歓声があがる


神々しくスポットライトが当てられた酒瓶に俺は見覚えがあった


俺の魔法の袋の中にも同じものがあるからだ


しかしそれは



ゾクリとした

もしアレが俺の物と同じであればかなりマズイ事になるからだ



だが競りは始まりどんどん値は釣りあがって行ったのだった














「くそう、領主様とか反則だぞ」


結果から言うと落札したのは領主様だった

しかも圧倒的な金額での落札


おそらくは客寄せの為に神酒を出品したか?

だがそれだとそれまでの出品物が高く売れなくなる可能性もあるから、最後に神酒とかはしないはずだ。

何か裏があるなぁ

それにもしも神酒がアレだったら

首は突っ込みたくないが、ガルバの落胆ぶりは半端ない


今もホテルのラウンジで高い酒をぐだぐだ言いながら飲みまくっている


「カンザキは良いよなあ、炎の酒安く買えていたしよ」


俺は一体いつまで付き合わなければいけないのかと辟易していた時


あの領主様がやってきた

取り巻きを数人引き連れて来た領主様は広いテーブル席に座る


「いやまさか領主様が神酒にご興味がおありでしたとは」


そんな会話が聞こえてくる


「いやなに、なんとなく飲んでみたかったのだ」


それを聞いたガルバがいきり立つ


「なんとなくで落札しやがったのかよ!」


おいおい声がでかいぞ


「領主様はいいよなぁいくらでも金があってよぉ!」

いかん

完全に喧嘩を売り始めやがった!


「おいよせガルバ!神酒なら俺が持っているヤツをやるから!」


思わず叫んでしまった


それに領主様は反応し


「不敬罪だ!捉えよ!」






俺達は捕まってしまったのだった







しゅ、修正は後ほど!

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