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NO.8 撤収


NO.8 撤収


「機関始動。」


「管制室より出航許可。隠蔽ハッチひらきます。」


「コンセラー起動しろ。微速でドックをでた後亜音速で大気圏を突破する。錨上げ!」


船は崖の外に出、隠蔽ハッチが閉まった後百八十度回頭し速度を上げ始める。船は安定した速度で高度を上げつつ航行していた。

しばらく進んだ後先程から見えていた山脈を越えようとしていたその時、航行用レーダーに何かが映ったように見えた。アステロイドの反応とも違う、初めての反応である。

先程ドックでメンテナンスをしてもらったばかりなので故障では無いはずだ。隣の気象士も驚いたように見えたが、すぐにレーダーの調整を始める。とりあえず私は内線電話を使い艦長を呼ぶことにした。


「何かが映ったんだな?」


「はい。右舷六十、下〇五でした。故障だとは思えないのですが。」


「!、艦長。」


気象士が見せるレーダーには確かにはっきりと映っている。艦長はそれを見るとすぐにその方向に双眼鏡を向けた。


「おいおい、冗談だろう…」


私が慌てて艦長の見る方向に双眼鏡を向けるとそこには、二十メートル程の赤い鱗に覆われたドラゴンと思われる生物が突っ込んできた。


私が絶句していると艦長から、シールド展開しエンジンを全速力で吹かせろ。と指示が飛んでくる。その言葉で我に返った私は急いでシールドを起動し、スロットルを全開にした。機関室から、なんでエンジン全開にするんじゃ!と文句がきたが、艦長の、敵襲だ。の一言で、…!了解じゃ。出力を維持する。という返答に変わる。


また相手がレーダーから消えた中、なぜ全長百八十メートルの船に突っ込んでくるのか、そもそもコンセラーによって相手から見えないはずではなかったのか。私には全く分からない。


艦長が後ろで交易基地に通信している時、私はこの船の加速力が相手に勝っている事を祈りながら操縦桿を握っていた。


念の為の解説

シールド展開してエンジンを全速力で吹かせる

当たり前ですが、この船はもともと大気圏内で音速を出すように造られていません。そのまま音速を超えると船体が衝撃波により真っ二つです。

なので円錐状のシールドを展開し、衝撃波から船体を守っているのです。

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