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GATE KEEPER  作者: ちゃすけ丸
第2章
25/76

(23)

「酷い汗だ。 嫌な夢、見てんだな」


 アシュレーは呟くと、近くに置いてあったタオルを手に取り少女の額の汗を拭った。


「安心して眠ってくれていいよ。 俺が外で見張ってるから追っ手の心配もいらない」



 眠る少女に優しく語りかけ、拭き終えたタオルを置くと扉へと向かう。


 ノブに手をかけ開けようとしたその時、突然部屋に大きな声が響いた。




「サリュ!! 待って…… 嫌! 置いて行かないで!! ……お願い……サリュエル!!」



 あまりにも悲痛な叫びにアシュレーは慌てて彼女へと駆け戻り肩を揺する。



「おい! 大丈夫か!? 目を覚ませ! それは夢だ!!」


「う……待っ……」



 何かに追い縋るように少女の手がアシュレーの首元へと伸びる。


(うわっ!)


 チョーカーを捕まれそうになるのを何とかかわし、再びその肩を揺する。




 何度も何度も揺すってようやく少女はゆっくりと目を開けた。



「……赤…い、光……?」



 ぼんやりと浮かび上がる景色に何かを見たのか、寝ぼけているだけなのか少女は不思議なことを呟く。




「よかった、目を覚ましたか」



 アシュレーはホッと胸を撫で下ろす。

 が、それもつかの間、今度は目の前に居る見知らぬ男に対して悲鳴を上げた。



「ちょ、待った! 騒ぐなって! 落ち着いて! 人が来ちゃうだろ!?」


「嫌! 近づかないで!」



 彼女を押さえ込んで大人しくさせようとしたアシュレーだったが、それよりも早く枕が飛んでくる。

 みごと顔面でキャッチすると、視界には幾つもの星が瞬いた。




「わ、解った! 俺、何もしないから! 捕まえないし、追いかけない。 だから、頼む、静かにしてくれ!」




 両手を合わせて頭を下げてしばらくすると、彼女は急に大人しくなった。


 恐る恐る顔を上げると、彼女は警戒心剥き出しの表情でこちらをじっと見据えていた。




「お、大人しくしてくれて、ありがとう」




「そこから動かないで!」


「解った。 動かない。 だから、そんなに睨まないでくれないか?」



 苦笑いのアシュレーを一瞥してベッドから降り、少女はさっと身なりを整えはじめる。



「おい、何してるんだよ」



 彼女は再度彼の言葉を無視すると、入り口へと足を進めようとした。

 さすがのアシュレーも、これには動かざるをえない。



「ちょっと待って、今は夜中だって! どこ行く気だよ?」



「動かないでって言ったでしょ! ……あなたには関係ないわ」

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