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GATE KEEPER  作者: ちゃすけ丸
第1章
15/76

(13)

「待ちなさい、ディド! 落ち着くんだ!」



事態の収束を図るサリュエルの声が聞こえていないのか、ディドは扉に向かって走り続ける。




「ディド!!」



彼は再び声を振り絞り叫んだ。


その声にピタッと彼女の動きが止まった。


ゆっくりと振り返ると、その漆黒の瞳は彼だけを捉える。




「サ……リュ……?」




「そうだよ、もう止めるんだ。 ……さぁ、こっちへおいで」




差し出された手にディドは戸惑った。


この手を取っていいものだろうか?

サリュは自分をどうするつもりなのだろう?

言うことを聞かなかった自分を守ってくれるだろうか?



この機を逃すまいと兵士たちが遠巻きに彼女を囲み始めるが、本人はサリュエルを見つめたまま微動だにしない。



もはや彼女の目には彼しか映っていなかった。





ディドは今にも泣き出しそうな表情で叫んだ。




「どうして話したの!? 痣の話をしてはいけないと言ったのはサリュだよ! ゲートキーパーのことも知られてはいけないって!」



 サリュエルは口を噤んだまま、じっとディドを見つめている。




「ねぇ、どうして? どうして何も答えてくれないの!? ……答えてよ、サリュ!!!」

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