隠し事.2
「えっ…?そうなの?」
「いっ、いや、そんなことは…」
うーん、何だかとっても挙動不審
俺たちは仲間なんだから、家族なんだから、もっと頼って欲しいんだけどなぁ…
でも、相談しづらいこともあるよな…隠し事がわかんない以上それは何とも言えない。それでもだ
「電、隠し事は良くないぞ。電の精神的にも互いの信頼的にも、だ。電が俺たちを頼らなくてどうする?俺たちは家族だろ?」
「家族…」
「そうだよ、なぁ?時雨」
「…えっ?」
「え?」
…ごめん。いきなり振った俺が悪かった
「…まぁ、俺たちは同じ港で同じ目標に向かって進んでいってるんだ。それはもう、家族と言ってもいいんじゃないか?」
「…良いんですか…?」
「えっ?」
「…そんな事…言って……いきなり、居なくなったら…許しませんからね…?」
お、おいおい、何で泣いて…
…そうか。電は、散々裏切られて来たせいで人から裏切られる前提で今まで生きて来たんだろう。
だから、信用とか、家族とか言った言葉が怖いんだろうな。俺も、怖くて怖くて仕方がない…
だからこそだ
「…安心しろ。俺はね、もう仲間を失わないし、失わせないと誓ったんだ。あの日あの場所で、自分の為に散っていったとある提督とね」
「…ッ、ごめんなさい…でも、私……やっときてくれたと思ってた人が…いきなりすぐどこかに行っちゃって…寂しくて…」
「おいおい、俺のことをこんだけお前らを大切だなんだ言ってきて裏切る最低な人間だと思ってたのか?そりゃ心外だなぁ」
「…何もそんな言い方、しなくていいじゃないですか!」
気付けば俺の殴り飛ばされ、後ろに倒れていた
…あっ痛い
「あっ…提督さん、すみませんっ…」
「…ハハッ、俺のことを殴り飛ばせる気力がまだ残ってるなら大丈夫だな。大丈夫だ。俺はお前達を信じてるし、逆に信じられたい。反抗したってことは、俺に対して意思を伝えようとしてくれたからだろ?嬉しいなぁ…」
…なんだ、俺が着任してから心を開いてくれたと思ってたけど、それもまだまだだったんだな。
今は、こうして自ら俺に反抗して、思いをぶつけてくれたじゃないか
「ありがとう。電、そして皆んな。これからもよろしくな!」
「はっ…はい!」
「…いちゃいちゃしやがってさー」
「提督、これからもよろしくね」
うんうん、個性的で何より。
「さて、そしたら…電、つまりこれは俺を信頼してくれるということで…?」
「勿論です。出会った時からすでに信じていましたけどね」
「なら良かった。じゃあ今日もお祝いだな」
「えぇーまたー?あれ結構疲れるんだよね…」
「僕は良いと思うよ。疲れが出るほど楽しめるって、素晴らしいね」
「そうだな。そいで、今日あったことだけどなぁ…」
「っとその前に、提督も実は隠してる事あるでしょ」
!?
「…なっ、なななななんだそれー、あるわけないじゃないかー!」
「絶対あるやつなのです。私も言ったから提督さんも言うのです!!」
「んな!?おい、時雨!助け―――」
…いねぇ!!
「時雨なら散歩に出かけたよ」
「私が行くように仕向けたのです」
「何てこった!!」
「ほらー提督、白状しなさい。そっちの方が気が楽だよー?」
…お、お二人さん、目が、目が笑ってない……
ガチの目だ…
「…ぐぐっ、仕方ない、急いで時雨を呼び戻すんだ。俺の負けだよ…」
「それでいいのです!」
「じゃあ私は呼び戻してくるねー!」
「それで、提督は僕たちに何を隠してたんだい?」
…これは、今日の夜渡したかったんだけどなぁ…
「…俺たち、着任したり仲間が増えたりでパーティはする癖に、記念品も何もなかっただろ?だから、作ったんだよ。これ」
「この髪飾りですか?」
「わぁー、碇のシンボルが彫られた四角い形が特徴的だね!」
素敵だと言ってくれよ…
…俺の、俺の徹夜の努力が…
「…うん、良いと思う」
…なんだか、つけてる所を見ると、気恥ずかしくなってきた…
「多分これは、お前ら三人にしか作らないと思う。これからどれだけ大切な家族が増えても、一番最初に俺と、俺たちを励まして助けてくれたのはお前達だけだからね。だから、大事にしてくれよ?」
「やったー!なにこれ可愛いね。似合ってる?」
「似合ってるのです!時雨も似合ってるのです!」
「本当?ありがとう」
…俺の言う事なんて聞いてないって感じだな。
まぁ、いいさ、喜んでくれたのなら
今日は、良い夜になりそうだ
ぜかましがうちの鎮守府に来てくれました!
おそらくそこら辺の話も半年後には書くと思います




