ひとりふたり
「おい、昨日は俺も羽目を外し過ぎたし、なにより夜中までお互いがお互いを探し合ってたんだから睡眠時間が減ってたのはしょうがない。でも、朝はしっかり起きなさい」
「起きてるのです…」
「それを世間一般的には寝てると言うのだよ」
電はかろうじて意識を保っているが、結局あの後も俺とずっと話してたからか川内がもはや再起不能って感じだな。時雨が完全ノックアウト…なんだか珍しい光景…
…こりゃ今日は演習は無理だな。でもまぁ、俺と彼女達が死なない限りは時間はいくらでもあるんだから、今日ぐらいまったり過ごしても良いか。
…今日ぐらい…?
初日は一回だけ出撃して…
二日目も一回だけ出撃して…
毎夜毎夜どんちゃん騒ぎして…?
…本当に羽目を外し過ぎてるのかもしれない。
今度からあまりそう言ったことがないように注意していかないとな、と自分に言い聞かせる
「…よし、じゃあ、今日はもう好きなだけ寝てくれ。ただし、寝過ぎたら頭が痛くなるから気をつけろよ…?本当に、俺経験者だから」
…大丈夫だろうか。もう三人とも完全に寝てますよコレ…
まぁ、良いか。さて俺は鎮守府の見回りをして設備の点検をした後に風呂の掃除をして任務達成後の書類やら今月使用した資材の統計を書き加えるやら…
おぉ、仕事が盛りだくさんだ
「さて、張り切っていきますかぁ…ぁあ、眠っ……」
こんな時はラジオ体操が一番!
ラジオの電源をつけて、起こさないように音量下げて…
あぁ、なんで満ちた一日の始まりなんだ。健康的だなぁ…
……さて、気分も晴れた事だし次は朝ごはんだな
…一応三人の分も用意しておこう
まずは味噌汁。出汁とって味噌ぶち込んで色々具材をかき混ぜて完成。うん、何とも家庭的な香り
次は…どうしようか、普通に米炊いて…魚焼くか?でも魚は冷めたら美味しくないし…温め直さないし…よし、彼女達が起きてきたら俺が一人一人作ってあげよう。それがいい。
自分の分だけの鮭を用意して焼いて…
あとは、小松菜サラダかな?
「…何と言う事でしょう、あんなにも殺伐としていたキッチンが、いつの間にかごちゃごちゃした空間へと早替わり!…食べる前に洗っちゃうか」
…いや、まだだれも朝食を食べてないおかげと言うか、洗い物がキュッキュ言わないから耳が楽だわぁ
「…よし、いただきます!」
うーん、やはり自炊飯は最高だな。和食も最高だな…
「…でも、何かが足りない…そっか、賑やかさか」
何考えてんだ俺は。ここに着任する数日前までも同じ生活だったろ。いきなり彼女達なしじゃ退屈な生活になるとか…はは、きめえ……
…やっぱ、寄り添える人って大事だよな…
「…最近、本部の方でとあることが話題になっててさ、今の時代は深海棲艦は提督も狙ってくるから単独行動はやめろって…」
怖いけど、やっぱり彼女達のためだから頑張るしかないよなあ…俺が死んじゃったら怒るのかな?今考えたところで意味なんてないか。
「…というか何で俺は独り言をずっと喋ってんだ?ほら、急いで食べ終わって次の仕事へ…」
「提督の事は私が守るから心配しないでねー」
…んん?
「ぎゃぁぁぁぁぁぁあ…」
「しーっ、時雨達が起きちゃう」
「あっ確かに、ごめん…てかお前睡眠時間取れてるのか?お前ざっと4、5時間ぐらいしか寝てないんじゃ…」
「大丈夫大丈夫ー!」
「そ、そうなのか?なら良いんだけど…」
「…いまさっきの話だけどさ、私たちは提督たち人間を守るためにいるんだよー?頼ってもらわなきゃ生き損だよ」
「おいおい、そこまで言う必要は…」
「あれ、提督。電話が鳴ってる」
お、ほんとだ…これは一体…?
「はい、こちらトラック島です」
『要件を手短に話させていただく』
「…わかりました」
『お前も明日の会議に参加しろ。以上だ』
…えぇ、本当にそれだけ言って切るんかい…
「なぁ、俺会議に誘われたんだけど、参加した方が良いのかな?」
「提督の好きなようにすればいいじゃん。人生楽しんだもん勝ちだよ?」
うーん、答えになってない気が…
「…まぁ今日は二人がまだ寝てるし、会議に向けて資料の整理もしないとだから…結構予定が狂うな…」
「えっそれって今日明日で演習に行けないって事?えー…」
「ごめんな。まぁ、明後日は約束通り一日旅に出かけよう。それぐらいは許してくれるはずだ」
「…わかった。約束だよー?」
「おう」
明日の会議、平和に終わると良いなぁ…
川内さんのキャラを表すのがどうしても難しい…
そして五月病がやばいです。何がやばいかって、もうとにかく何もかもがやばいです(???




