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第23話

 ゴルダンが倒れると辺りでみやたちを苛め倒していた盗賊たちはみやの強さに怯え、ゆっくりとみやたちから足を遠ざける。

「あんたらここまでしといて、逃げられるとでも思っているのか······?」

 みやの怒り心頭が表情に溢れ出ていた。盗賊たちは怒りに染み渡ったみやの顔に怯え、洞窟の入り口へ走りながら逃げる。しかし、みやの迅速スキルは盗賊たちの速度を凌駕する速さで洞窟の入り口を塞ぐ。

「邪魔だ~!」

 理性を失った盗賊の1人がみやに対して牙を剥ける。しかし、みやに剥けた磨かれていない曲刀はみやの持つ怪しげなオーラを放つ短剣によって盗賊ごと真っ二つに切り分けられた。

「ガハッ······!?」

 辺りで見ていた盗賊たちはみやの所業の恐ろしさに再び空間が凍る。

 みやは本能のままに次々と盗賊を標的にして迅速スキルで攻撃を仕掛けていく。

 攻撃を受けた盗賊たちは次々と気を失っていく。

「止めてください、みやさん!!もう良いですから!!」

 加織の仲間がみやを止めようと試みるもみやには届かなかったらしく、みやは一方的な殺戮をしていった。

「みや様、みや様!!何でもします···、何でもしますから!!だから···」

 敵の降参に耳を傾けずに短剣に付いた血を振り払う。

「やめてくれ···やめて······止めてください!!」

━━━ザクッ!!

 洞窟内では無惨に転がった遺体と血飛沫を浴びた仲間たちが立ち尽くしていた。

「みや······さん······?」

「影継を迎えに行きましょうか······」

「あっ······はい······」

 みやは一言呟くと洞窟の深くへ向かった。先には先ほどとは比べ物にならないほどの盗賊と首輪を付けられた魔獣や奴隷が住んでいた。

 みやは迅速スキルで次々と目に入った盗賊を返り討ちにしていく。その様子は伝説とされているアサシンのようで、影のように素早く、風のように盗賊たちに牙を剥く。敵の気配を捉えきれない盗賊たちは一方的に殺られることしか出来なかった。

 ラスラングスの洞窟にいる盗賊は粗方、みやの手によって始末され、残ったのは囚われている魔獣と奴隷、そしてみやたちとなった。

 みやたちは奴隷のいる檻を壊して回り、奴隷たちの奴隷紋を解き、解放していく。しかし、盗賊たちが倒されたことで契約で弱体化していた魔獣たちまで呪いが解かれたのか、強い魔獣たちは力ずくで檻を壊して、目の前で倒れ込む盗賊の遺体や奴隷たちを口に運んでいった。

 みやたちは精一杯の逃走で魔獣たちのいる区域から逃げることは出来たがそれまでに幾人かの犠牲が出てしまった。

「みやさん、これ以上先には進めなさそうですね。しかし、加織ちゃんはどこに居るのでしょう······?」

 ラスラングスの洞窟に囚われているはずの影継が未だに見つかっていないことはみやだけでなく、影継のお仲間さんも不思議に思っているらしい。

「この魔獣の集団を避けて進むことは難しそうだな······」

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