第20話
「エモーラ、これからどうする······?」
「それは請け負った依頼をしに行くんじゃなかったの?」
「いや、そうなんだが···やっと落ち着いたんだ。少しくらい羽を休ませても良いんじゃないかと思って···」
「それは良いでござるな~!」
背後から来る存在が話の輪に加わる。
「加織さんじゃないか!」
「その名で呼ばないで!!」
「ダメですよみやさん!!小娘の乙女心は気難しいんですから!」
「すまん······、次から気を付けるよ」
エモーラに叱られるみやは素直に反省し、影継に謝る。
「それは良いとして、みやたち!この後、暇なら我の用事に付き合ってはくれないか?」
「良いけど·········?」
みやはこの後、影継が何をしにどこへ行くのか分からないまま、町の最北部へ引き寄せられた。
「ここは何処なんだ?」
みやたちは最北部にある裏路地へと連れてこられた。
影継はみやの問いかけに応じることなく、行き止まりまで歩き続けた。
「影継さん!聞こえているの?」
影継は立ち止まると後ろへ振り返り、口を開く。
「すまないね······。私は加織では無いよ···」
みやはすかさず背後へ身を引き、腰にかけていた短剣を片手にかまえる。
「あんた誰だ······?」
「·········そう身をかまえないでくれないか。私は君とことを構えたくないんだ······」
「それは、どういうことだ?」
「私は加織の仲間、いや仲間だった者というのが正しいか······」
「影継の味方ではあるのか?」
「あぁ···」
「じゃあ、どうしてこんなところまで呼んだ···?」
「それは···誰にも聞かれるわけにはいかないのよ······」
話始めた女は下がった気分を表に出しながら、事情を話すのであった。
「加織が危ないの、私とともに西の洞窟へ来てくれなかな?」
みやはそのことを聞いて、あることに気付いた。
「西の洞窟ってもしかして、ラスラングスの洞窟か?」
「そうそう、そこに住む盗賊に捕まっているのよ。でも、私1人の力ではどうすることも出来なくて······」
みやは苦悩しながらも影継を助けにラスラングスの洞窟へ行くことに決めたのだった。
「ありがとうみやさん!これからどうしましょうか?」
「どうするとは?」
「それは2人で影継を救出するのは流石に無理なことですし、人数を集めないといけませんから······」
「それなら僕に考えがあります!」
みやは自信満々にそう述べたのだった。




