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第18話

「なんでこんなところにこの国の王子様が入るんですか!?」

 ベルトラン王子は焦る様子もなく、簡潔に話す。

「魔動械が出たとのことで話を聞きに来たのだよ」

「そのことでしたらギルド長が来賓室でお待ちしておりますので案内させていただきます」

「お願いする!」

 ベルドラン王子は受付嬢と共に奥へ入ってしまった。

「ベルドラン王子の言う通りだ、今は受け入れるしかないんだ···」

 ある冒険者が抗議をしている冒険者に軽く肩に手をのせる。

「ライムさんが言うなら、お前ら帰るぞ!」

「あっ、はい!!」

 抗議していた冒険者たちはあっという間にギルド内から姿を消してしまった。

「ありがとうございましたライムさん!!根強く絡んできていたので困っていたんですよ···」

「ブレウス···」

「何だみや?」

「ライムって誰なんだ?」

「あぁ、ライムは《餓狼の陽炎》の次に強いと呼ばれている《豹水の翼》に所属している冒険者だよ。ちなみにランクは餓狼のやつらと一緒でSランクだ」

「それは話を受け入れるに決まってるか······」

「それより、早く俺らの報酬貰いに行こうぜ!」

「あぁ!」

 みやたちは列に並び、受付にたどり着くのを待った。数十分ほど経過すると順番が回ってきた。

「お次は···、ブレウスさん達じゃないですか!今回はとても助かりました。あなたたちの活躍は聞いていますよ!戦場で格上のヘドロスライムを相手に20匹も倒したんでしょ!!今回の報酬は大いに期待出来ますよ!」

 受付嬢がそう言い放つと別室へ呼ばれた。何も分からないままみやたちは来賓室と書かれた場所へ着いた。

「ここって先ほどベルドラン王子が入られた部屋では?」

「そうですよ!ギルド長がお待ちしておりますのでお入りください···」

 みやたちは来賓室の扉を開ける。開けた先には歓迎するベルドラン王子、《餓狼の陽炎》のリーダーとギルド長であるギルシュ・ガーバンズ殿が険しい顔をしながら待っていた。

「やっと来たか···!我らを待たせるとは良い度胸だな、ブレウスくん!!いや、シリウスと呼んだ方が良いかな!!」

「あっ!!なぜ、その事を!?」

「当たり前だろう!出身の分からない冒険者を置いとくわけがないだろ?」

「すみません、シリウスとは?」

 みやが質問するとその返事をブレウスの仲間であるジンカムが答え始めた。

「ブレウスは冒険者用の偽名なのよ。本名はシリウス・ブレイブ、Sランクパーティー《豹水の翼》のリーダーとはブレウスのことよ!」

「え···えぇ~!?」

 みやとエモーラは同時に驚愕してしまった。

「いや〜、すまんな!本当のこと言えなくて···」

 申し訳なさそうにするブレウスを見て、ベルドラン王子が話し始めた。

「しょうがないよ!みやくんが自分よりも強いことを見せられたら、誰だって正体を話す気になんてなれないよ」

 みやは今の言葉に少し疑念を抱いた。

「僕が強い···どういう事ですか?」

 みやの言葉に驚いたのか、大笑いしながら腹を抱えるギルド長は一言発する。

「自覚してないなんて、どう生きていけばそうなるんだよ!ガッハッハッハ!!」

「ギルシュさん!そんなに笑っているとみやくんがこの町からいなくなってしまいますよ」

「それもそうだな。コホン、それでは本題へと進めようか!シリウス、みやくん!」

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