第17話
━━━キャオーン!!
竜の悲鳴と衝撃音が洞窟内に響きわたる。
竜が倒れると同時に冒険者の速度は元に戻った。
「最後の一押しだ!みんなで叩き込むぞ!!」
餓狼の陽炎メンバーがこの好機に一気に攻撃を開始する。
「俺とライオットで竜の足を封じる!その隙にドリッドとティファーナで竜に改心の一撃を与えろ!!」
「「「おう!」」」
餓狼の陽炎のリーダーとライオットで竜が起き上がろうとする動作を封じ、ドリッドの鋼を容易く打ち砕く一撃とティファーナの光魔法のレーザーで竜の顔と胴体を真っ二つに離した。
竜は悲鳴さえ発っせないまま、命を落とすのであった。
竜を倒したと同時に魔動械の光源は消え、暴走した魔物たちは元の姿へと戻っていったのだった。
「皆よ!洞窟のボスは我ら餓狼の陽炎が率いる冒険者たちによって討ち取ったぞー!!」
餓狼の陽炎のリーダーが洞窟全体に響きわたるほどの声量で竜の討伐を完遂したことを発表すると、周りにいる冒険者たちは大いに歓声が沸いていった。
「おい!お前ら~、餓狼の陽炎の兄貴たちがボスを討伐したぞ~!」
「お~う!!」
みるみるうちに打ち砕かれそうになっていた冒険者たちの心は希望を持ち始め、残っていた魔物の残党たちを倒していった。
「よし!魔動械を回収しに行こうか!」
餓狼の陽炎は竜を討伐したことを冒険者たちに伝え終えると魔動械の回収をしに竜の下へ戻ったのだった。
「みや~!どこにいるんだ~!!」
ブレウスたちが大声でみやの名を呼ぶ。
「みや殿~!どこにいるでござるか~!!······!!みや殿!今までどこにいたのでござるか?」
「すまんすまん!背後から来たヘドロスライムと交戦していたら、いつの間にかはぐれてしまって······!」
「気を付けるでござるよ!」
「あぁ···」
影継はブレウスたちを呼びにブレウスたちの下へ向かった。
「エモーラいるか?」
「いるよ。どうしたの?」
「いや、何でもない!」
みやは微笑みを顔に浮かばせながら、ブレウスたちが来るのを待つのであった。
「何よ!気になるじゃない~」
「皆さ~ん!今から緊急クエストの報酬を配りますので、カウンターにパーティーごとに並んでくださーい!!」
受付嬢の説明通りに冒険者たちはギルドのカウンターへ並んだ。
「どんくらい貰えるんだろうな?」
「やっぱ、緊急クエストだし、結構貰えるんじゃないか」
初めての緊急クエストに期待が膨らむ冒険者たちはカウンターの前でわくわくしながら報酬が来るのを待っていた。
「えっーと、あなたたちの報酬は大金貨2枚と金貨5枚ですね」
報酬を渡された冒険者は疑念を覚える。
「おい!!おかしいじゃないのか!?緊急クエストって言うから依頼を受けてやってんのに報酬が少ないじゃないか!!」
抗議をし始める冒険者を見て、受付嬢が冷静な態度で対応し始める。
「報酬はあなたたちの成果に見合ったお金で支払われております。間違いはございません」
「おい!冒険者を舐めてんのか!!正しい代価を支払え!!」
受付嬢に怒鳴りつける冒険者を見て、謎の男が仲裁しにカウンターへ向かった。
「受付嬢の言葉は合っているよ···」
「あんたは誰だよ!誰だか知らないが俺たちは今、大切な抗議をしているんだ!邪魔するな!!」
抗議をしている冒険者の仲間らしき男たちは謎の男に向けて戦闘態勢を向ける。
その時、受付嬢が何かに気づいたように席を立ち上がった。
「あなたはもしかして王国騎士団団長、ベルドラン王子様でいらっしゃいますか!?」
ギルドにいた全ての冒険者たちが一斉に声を荒げて吃驚するのであった。
「えーー!!!」




