第16話
「みんなー!四方八方から攻撃を叩き込め!!」
「「「あぁ!!」」」
複数いる餓狼の陽炎メンバーはそれぞれ別の方向から強力な一撃を叩き込む。
「あっ!?」
竜は全ての攻撃を見透かしていたかのように受け止めた。
「何だこの化けもんは!」
「もう一度だ!」
餓狼の陽炎は再び同じような攻撃を竜に叩き込む。だがしかし、先ほどと同じように受け止められた。
「何で俺たちの攻撃を受け止められるんだ!」
「我々の速度を遅くしている分、我々の攻撃も容易く見極められるというわけか···」
「どうする···?」
「どうしような···」
「みや!後、そっち何匹だ?」
「5匹だ!」
「フィナーレといこうじゃねぇか!!」
みやとブレウスたちは次々とヘドロスライムを倒していく。
「この調子でヘドロスライム1匹残らず、倒すぞ!」
「あぁ!」
そんな時だった。餓狼の陽炎のメンバーであろう冒険者がみやの目の前に飛ばされてきた。
「大丈夫か!?」
「あぁ···」
どういうことだ?ここにいる冒険者の中で一番強いと言うのにここまでやられている!?
みやは倒れている冒険者にヒールポーションを飲ませた。
「ありがとうな!じゃあまたな!」
倒れていた冒険者は立ち上がり、竜の下へ飛び出していった。
大丈夫だろうか···?一様見ておくか。
「これで全部だな。みや!そっちは終わったか~!」
「あっ!!」
みやはぼっーとしていて、背後から来るヘドロスライムに襲われそうになる。
「あっぶねぇ~!みや、気を抜くんじゃねぇぞ」
「すまん···」
みやは気を取り直して、ヘドロスライムを一掃に飛び出したのだった。
「ふはぁー!!疲れた~!」
「みや!これ飲め!」
ブラウスはみやに小瓶に入った黄色い液体を手渡してきた。
「これは?」
「エネルギーポーションだ!しっかり飲めよ」
エネルギーポーションとは気力回復、疲労値減少を人体に与える効果を持つアイテムだ。
「ありがとう!」
みやはエネルギーポーションを飲み、次への準備を始めた。
あの冒険者、大丈夫だっただろうか?
みやは少し先ほど吹き飛ばされていた冒険者が気になり、竜と戦っている餓狼の陽炎の下へ向かった。
みやは岩影に身を潜め、片目で竜の方を覗くと餓狼の陽炎が竜に歯が立っていないところを目にする。
「餓狼の陽炎の人たちが圧されているだと!?」
竜自体そんなに良い反応をしているわけでもないし、何かが突出しているわけでもないのになぜだ?
みやは餓狼の陽炎が竜にどうして勝てないのか不信に思い、竜の側に近寄ってみるとその理由が明らかになった。
何だこの体全身が重く感じるような感覚は!?······そうか!この効果によって餓狼の陽炎の人たちは竜を容易く倒すことが出来なかったのか!それならこの場面、俺に有利ではないか···。
みやは自身の能力、迅速を全身に発動させ、竜へ攻撃を叩き込んだ。案の定、みやの攻撃は竜の角をへし折り、竜に多大なるダメージを与えるのであった。




