第15話
「何なんだ!?あの化け物は···」
大きな竜を目の前にした冒険者たちは唖然とし、硬直してしまう。そんな中でSランク冒険者たちが竜を目掛けて走り出した。
「ドリッド初撃やり過ぎないでよ!」
「分かってるって!あの化け物が起こらない程度の一撃を当てれば良いんだろ!」
ドリッドとはそう言うと物凄い速度で片手で支えていた槍を天に上げ、いかづちのような一撃を竜に与える。
━━━バァウン。
「どうだ!俺の至高の一撃は!!」
ドリッドの一撃は見事に竜の額に直撃し、竜は洞窟内に響き渡る絶叫を発し出す。
━━━バァーン!!
竜はドリッドの一撃に怒りを覚えたのか、怒りのブレスを吐き出す。
「おーい!ドリッド、やり過ぎだーー!!」
竜のブレスは洞窟一帯を燃やした。
「ドリッドのせいで狙いを付けにくくて魔法が撃てないじゃない!!」
燃え盛る炎は洞窟内を覆い尽くし、火柱は洞窟の天井まで届きそうなほどに高く渦巻いた。
「餓狼の陽炎メンバー!敵の攻撃に合わせて、攻撃を撃ち込め!」
餓狼の陽炎のリーダーの指示に従うメンバー達は一斉に攻撃を始め、竜を仕留めようとした時だった。
━━━ボアァー!!
竜の怒声が放たれると共に餓狼の陽炎の動きが鈍り始めた。
何だ、急に速度が格段に遅くなったような···。
「みんな!大丈夫か!!」
「大丈夫だわ!」
「私も大丈夫ですよ」
「俺は傷さえ無いぜ!」
餓狼の陽炎のメンバーたちは気を取り直して、先ほどと同じような攻撃をし始めた。
━━━ボアァー!!
竜が先ほどと同じような怒声を放つ。またもや餓狼の陽炎のメンバーたちの速度が低下する。
竜は餓狼の陽炎の攻撃を尻尾で凪払う。
「おい、これは確定何じゃないか···」
「そのようですな」
「竜の怒声が鍵となって、この空間の速度自体が遅くなっているようだな」
「先に言っとくけど、私の魔法に速さを上げる能力なんて無いわよ!」
「分かってる!皆、複数で固まってバラバラに攻撃するぞ!」
「「「おう!!」」」
━━━その頃、みやはと言うと···。
「ブレウス、そっちのヘドロスライム頼む!」
「おう!任せろ!!」
みやとブレウスたちは二体のヘドロスライムを相手に二手に分け、戦い始める。
みやは自身の能力である迅速を使い、物凄い速さでヘドロスライムの小さな核を砕く。
逆にブレウスたちはチーム力でヘドロスライムを圧倒した。
「みや、お前結構強いな!まさか1人で倒してしまうなんて···。でもどうやって倒したんだ?」
「たまたま僕の持っていた短剣がヘドロスライムの核に当たっただけですよ!」
そんな時だった。この洞窟の時空が歪み、時間が遅くなってしまった。
何が起きたか理解できていない冒険者達が焦り、陣形が崩れ始めてしまったのだった。




