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第11話

「すみません、帰ってきたばかりで申し訳ないんですが、あなた方も魔動械の切除に協力していただけないでしょうか?」

 息を荒くしながら頼んでいることから、とても切羽詰まった状況なのだろう。

「協力したいけど、手持ちも寂しくて仲間も疲労を蓄えてるから今日は帰りたい。今回は村に帰還させてくれ」

 受付嬢は残念そうにしたもののブレウスの言葉を受け入れてくれた。

「分かりました。そういうことならしょうがないですね。足を止めさせてすいませんでした」

 ブレウスたちは村へ戻り、酒場で討伐報酬を貰う。報酬をパーティーに分配するとみんなバラバラにどこかに行ってしまった。

「僕らも行こうか···」

 背後に隠れていたエモーラはみや以外には透明に見える体を具現化させた。

「今日は村で人気の餅ワッフル食べた~い!」

「良いけど、何かいつもよりも体が明確というか実体的ぽくないか?」

 エモーラは不思議そうに顔を横に傾けた。おそらく、エモーラ自身もその変化に気づいていないのだろう。

「まぁ!そんなこと気にしないで早く餅ワッフル食べに行きましょう!!」

 みやとエモーラは人気と噂の餅ワッフルの屋台へ行った。

「そろそろ着くと思うんだけど······」

 屋台を見つけるとそこには先ほどまで共に戦っていた影継に良く似た服装の女性が餅ワッフルを作っていた。


 気のせいだよな······。

「餅ワッフル二つください!」

「分かったでござるよ!トッピングは何にするでござるか?」

 屋台のカウンターに置かれたトッピングレシピを見る。そこには何種類かの味が記載されていた。


 おい、トッピングレシピにも忍言葉使ってるぞ。これは確実に影継だろ。そうだ!!ちょっとカマかけてみるか。

「じゃあこのあんこトッピングとクリームトッピングを、あと影継さん!ついでにチョコをクリームにのせることって出来ます?」

「できるでござるよ!って何で私の冒険者名を知っているの!?···あっ!!」

 言ってはまずいことを言ってしまったと気付き、過ちを深く後悔する。

「やっぱり影継だったんだ!にしても影継って女だったんだ。ビックリしたよ」

「バレてしまえばしょうがない!この際だから言うが、私の本名は三笠加織だわ!このことを言ったらあんたらを瞬殺するでござるからな!!」

 なんだこいつ、情緒がおかしいだろ。

 みやたちは加織に頼んだ餅ワッフルを貰い、近くのテーブルで食べる。

「それにしても、あなたの隣にいる、可愛い子は誰よ?」

「最近知り合った友人だよ」

「あなた、危ないことしてないわよね!」

「しないに決まってるだろ!!」

「わかったよ、もう良いわ。食べたら早く帰りなさい!!」

 加織に急かされながらみやとエモーラは宿屋へ戻ったのだった。

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