身体に悪いものは美味しいって話
駅マック。我が学園のみならず、沿線近くに住む、学生が集まる人気店。駅前にあるマクドナルドだから駅マック呼び名はそれだけ、他校の学生もみんなそう呼んでる。
しかし、なんでこんなにハンバーガーって美味いんだろうな。やはり、美味いもんは身体に悪いものに限る。
「とにかくルートはどうなったんだ。一応、どんなルート回るかは聞いてきたぞ。」
そう言うと、ルートが記された画面を表示し此方にに渡して来た。
そして、俺が聞いた大林のルートに当てはめていく。
「凄いな。一つもルート被ってないぜ。一からなり直す位しないと無理だ。」
一番最初にいく場所が違えば、被り辛いのも必至。絶望的だな。
唯一の希望も虚しく、三間の顔がしおしおと元気を失う。
「わかんない...」
三間さんがそう言いながら、机に突っ伏してしまう。
「まぁ、その場の勢いで付き合ったとしても逆に長続きしないかも知れんし、気長にタイミングを伺おうぜ。」
「...でも、もしかしたら今回河北さんが告るかもしれないし。そうなったら松田くんが責任取ってくれる?」
「責任...って。」
「私を焚き付けたのは、松田くんだよ?」
おいおい、元々燃え上がっていたの間違いじゃないのか?
「えぇ...、まぁ、俺も何も出来なかったし何か奢るから元気出せ」
すると、しおしおとした顔がパッと明るくなる。
「本当!?じゃあ京都で何か奢って貰お!松田くんのルートも教えてよ。」
「ルート一緒でも、一緒に行動はできないぞ...」
そんな事を言いながら、此方の班のルートを表示したスマートフォンを渡す。
「おー大体同じじゃん!金閣寺は?この間だけ奢ってくれるだけでいいからさー。」
あんまり班メンバーに迷惑をかけたく無いんだが。
「何頼むか決めとけよ。」
「はーい!」
そう言いながら、三間は敬礼っぽいポーズを取った。
ついさっきまでしおしおだったのに、現金なやつだ。