お呼ばれ
現在、ダンボールを運んでいる。
近所のスーパーに予め頼んでおいたので段ボールもらいホーダイだ。やったね。
この段ボールは主に内装に使われる。
しかし、如月に呼ばれたかと思えば、男手が足りなかったらしい。だとしても俺1人とかある?
一応紐を持って来たので背負子のようにに段ボールを背負う。
「あ、えっと...東くん...だっけ?」
声の方向を向くと、そこには三間がいた。
「おぉ、そうだが...」
「翔太と仲...いいよね?最近来てないっぽいけど大丈夫そう?」
「わかんないな。連絡は...取ってないな」
LINE履歴を見るが連絡した様子はない。
「そっか」
俺は「じゃあ」とひと言挨拶し、その場を去る。遅いと如月に怒られそうで怖いし。
そんな感じで歩いていると、後ろから
トコトコと俺の歩幅を合わせるように隣に三間くる。
......
何か用があるのだろうがしゃべらない。
「なっ、何だ?」
「あっ、いや...」
もごもごとなにか喋りたいようだが煮え切らない感じである。
どうせ初対面の俺に聞いて来ることなんて、松田の事だと思うので「松田の事なら何聞かれてもわからないぞ」と言う。
すると三間は、鳩に豆鉄砲打ったみたいな、何でわかるの!?みたいな顔をしてこちらを向く。
「...その通りなんだけど、翔太のその...好きなタイプとか知りたいなーなんて...」
「自分で調べろ...」
と、冷たく言い放ったが三間は、食い下がって俺の手にジュースを握らして来る。
「それは、そうだと思うんだけど。恥ずかしくて、最近金欠で...これしか無いけどお願い!!」
顔を近づけじっとこちらを見つめて来る。
とても近い。彼女のシャンプーだろうか香水だろうかお花畑の様ないい匂いがする。
徐々に俺にジュースを握らせている手に力が篭っていく。......徐々に黒い感情が募っていく。
「いや...何故俺にそんなに...ていうか松田の事好きなのか?如月と付き合ってるのに」
「え!?...それは...えーっと」
三間の顔がみるみると赤くなっていく。
「あーもわかった。今から聞いてやる」
俺は、ポケットからスマホを出し松田に電話をかける。体調悪いらしいが許してくれ。
「ちょっ!?待って!?それとなく聞いてね!?」
三間があわあわと焦り出す。
正直、如月に松田が落ちる落ちないなんてわからない。少なくとも、カップルの関係は、三間サイドにとって、いいことでは無い。
そんな事を考えながら、松田をコールし続けたが、電話に出ることはなかった。
すると三間は安堵の息をつく。
「東くん。結構、強引だね...初めて話したよね?」
引き気味で俺に言う。
「三間も初めて話した割には、ボディタッチ多めだよね。男子はみんな勘違いしちゃうぞ」
と俺がキモい返答をすると「あっ」と掴んでいた腕を離す。
「いや...そうだよね。あ、あれ?いつもはこん何じゃ無いんだけどなぁ..!あはは」
三間がてれてれと頭をかく。
そんなこんなしていると、如月からまだかというラインが来る。早く戻らないと如月に怒られそう。
「じゃ、もう時間だからジュースありがとな」
「えっ、ちょっと!?まだ、翔太の事聞けて無いじゃん!!逃げるな!!」
三間が追いかけて来るが、男子と女子段々と距離が離れて行く。三間には悪いが怒られたく無いんでね。
走って戻ったが結局、如月に遅いと怒られた。何でだよ。
因みにジュースは、クソ甘かった。




