文化祭準備
「うがぁ!?」
落ちる様な感覚と共に覚醒する。
周りを見渡すと、学生と思われる人々にガン見される。
どうやら、またタイムリープしたらしい。
数週間入れ替えが発生しなかったため、油断したがまた起こってしまった。
「東。お前、減点だ。」
七瀬ちゃんに、授業態度の点数を減点されたようだ。すまん松田。
「ったく。この後の時間は、文化祭の準備に使っていいぞ。...それじゃ各自作業に移れ。」
文化祭...もうそんな時期か。
1週目と同じであれば童話カフェだがどうだろう。俺にでも聞いてみるか...。って
そういえば、前の席に俺いねぇな。席替えでもしたのか。
辺りを見渡すが俺がいない。
後ろを向くと誰も座っていない席がある。その隣を見ると白坂がこちらを見ており、ニッコニコである。
そんなに俺おかしいか。
取り敢えず、作業をしないと。こういう時に仕事無く、虚無に浸るのがが一番きつい。
仕事を探さなければ。
そんな感じでオロオロしていると、
「東くんどうしたの?看板、続きやるよ!」
白坂に手招きされる。
助かった無職は免れたようだ。
白坂担当の看板班は、大体50%程度進んでいる感じでおそらく、不思議の国のアリスであろう女の子と赤ずきんのオオカミっぽい動物が描かれている。
「白坂、絵描けたのか...上手いな。」
「へ?」
少し驚いた表情で白坂がこちらを見つめる。
あれ?俺なんかしちゃいました?上から目線過ぎましたかね。言っちゃなんだが、俺は勿論絵が描けない。
俺がそのままじーっと看板を見ていると、その場から離れたよく絵を見してくれた。
「まぁね。小さい頃良く絵描いてたからね」
白坂は、自慢げに胸を逸らしドヤ顔でこちらを見つめる。
そのドヤ顔柄なんとも可愛らしく、好きになっちゃうよ。
「でも、東くんも絵上手いよね。びっくりしちゃった」
白坂がオオカミの絵を指差す。
マジかよ、松田絵を描けたのかよ。嫉妬してしまう。
...ん?今の言葉に違和感を覚える。
いま東君っていった?
「あれ?今日って東来てないのか?」
「どうしたの?東くん寝ぼけてるよ。松田くんの事なら今日は、風邪で休みだって」
白坂が笑いながら言う。
...どうやら、今回のタイムリープはいつもとは少し違うようだ。




