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Polaris~想い~

作者: 久連 詩稀

あなたを想い空を見る


夜に一人河川敷で空を見る


北の空に一際輝く二等星――ポラリス



あなたも今同じ空を見てるだろうか


そして同じ星を見ているのだろうか



スマホを開いて連絡がないか確認する


けれども無い


今すぐ会いたいという気持ちは抑えて


通話ボタンは押さないでおく



優しい風が通り抜ける


暖かくなった日中とは違い


まだまだ冷たい夜の風



街灯は消え


大通りの橋を渡る車も


もう一台も存在しない


社会活動が終わった夜に一人空を見る


このまま漆黒の闇に溶けてしまってもいい



あなたに今すぐ会えるのなら



流れる川の音は静かだ


跳ねる魚も飛ぶ鳥もいない


さっきまで聞こえていた虫の声も


もう一匹も存在しないように消えた



この世界に一人ぼっちになったような気がして


心配してSNSを開いてみる


くだらない呟きを全て無視して投稿する



「星が綺麗ですね」


リツイートもいいねも何も付かない


それでいい


それがいい


そうじゃないとダメ


だけども、一つリプライが付く



「そうだね」


あなたからのリプライに胸が弾む


そうだ私は一人じゃない



あなたも同じ空を見てる


そして同じ星を見てる


それがただ嬉しくて


世界に私とあなただけいれば


他に何もいらない気がした



ポラリスは動かない


北の空にずっと瞬いている


私の心も動かない


あなたを想ったまま



ずっと、ここで

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