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川の見える教室
ふと外に目を移すと教室の窓からは川が見える。
大きな川がゆったりと流れていた。
晴れの日はゆるやかに、雨の日は荒々しく、雪の日は寒々しくいつも大きな流れである。
あぁ、あの川のように大きな男になりたいなあと凡夫は思った。
そして陽子さんに彼女になってもらい、手をつないでデートするのが一番の夢である。
どんなことを話そうかな、毎日楽しいだろうな、手をつないで歩くだけで何も話さなくてもたのしいかな、などと考えていると頬が自然にピンク色になってくるのを感じた。
(続く)