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想いのdiscrepancy  作者: 春原百乃
4/5

04

学校の授業が終わり、放課後

やっぱり時間通り、校門ではリムジンが私たちを出迎えていた



「あれ、雄夢様はどちらに?」



「有給取らせた」



「…そうですか」



━━十数分前の出来事



《行けば?》



《…え?》



彼は健康を気にしてるようで、スマホはなるべく目から離していじる

私が覗ける位置まで



《休み取ってないでしょ?最近。収録ひとつぬけたところで大したことないよ》



《…でも》



《あなたは私のボディーガードじゃないんだから。1から10まで私についてこなくていいの。…まあ、お父様がいらっしゃる時はそうはいかないかもだけどさ》



《それ、命令?》



《じゃあ、命令ってことにしたげる》



《わかった》



もうそろそろ上映する時間

今ごろ彼は、増田さんと何を話してるんだろう



有能ないないだけで結構たいくつ



「今日は新しいシングルが発売されて7日経ちますね。デイリーランキングとウィークリーランキング、両方1位だといいですね」



「入って当たり前」



「あっ…えと、そうですね」



「雄夢の真似してるんでしょ?むりして話さなくていいよ」



「す、みません…」



「あの人がすごいだけ。あなたは普通だから」



「…」



目的地に到着して周りを見る

誰もいないのを確認して建物の中へ



「輝香様入りますー」




今日はアテレコ


輝香は紛れもない

私のこと



父がうちの事務所の社長と一緒にスタッフを人選

経歴しっかりしてる人しか雇ってないから、私の正体がばれることはない



「捺香は、今日クラスメイトと遊ぶからこないってさ」



私は、今ごろ映画を見ているだろう2人を想像する



「わかりました。本当に能天気ですね…」



「責任は自分で負うだけ。私はどうなっても知らない」



「…さすがです…」



「んで?私のことは捺香にはばれてないよね?」



「はい、もちろんです」



本日は割と大事なシーン


感情を表すのが苦手な主人公が頑張って好きな人に告白する



キャラ的に声で表現するのが難しいとされてる

だから私にオファーがきたんだけど…



私からしたら、今同じような状況にあるからむしろやりやすい



けれど、今回は珍しく時間がかかった



家に帰っても、有能な執事はそこにいなかった


テレビをつけると、CDランキングは捺香が全ての部門で1位を取っていた

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