プロローグ
「あぁ、つまらないな…」
ここがつまらないと思うようになったのはいつだろう。
1年前?それとも自分が中学生の時?それとも小学生?それとも生まれてすぐ?…わからない。
でもこの世界は自分には狭く、とてもつまらない世界だ…
そう考えるようになったのはなんでだろう。
…それすらもわからない
彼の名前は一条 勝悟。普通の高校2年生だ。
彼はやろうと思えばなんでもできる…友達を作ること、恋人を作ること、運動をすること、勉強をすること、…人を殺すこと。
かといって人殺しをするわけはない、したらおしまいだ。
友達だって、それなりにはできている。
恋人だって、いたかもしれないだろう。
運動だって、ある程度はできる。
勉強だって、なんだってそうだ。
だから、つまらない人生など送らないはずだ
だけど、それはまだ彼の人生ではない
彼はなんだってできるからこそつまらないのかもしれないし何もできないからつまらないのかもしれない。
友達だって、それは本当の友達なのか……
恋人だって、裏切るかもしれない……
運動だって、それを専門としてる人には勝てない…
勉強もそうだ…
彼はそんなことを思っているだろう。わかっているだろう。
だから、諦めてつまらないと思っているのだろう。
だからといって、本当につまらないのだろうか?
彼はやりたいことをやれないのだろう。
他人がいるということ
法に縛られていること
だけど、その時はいつもとは違かった。
少女が電車に轢かれようとしている時だ。
普通の人なら無視をするだろう。
あるいは見てるだけで動けない。
彼もいつもなら、無視か見るだけだっただろう
だけど、その時はそんなことを考えていたからだろう。
彼は考えもせず、ただ飛び出した。
その少女を助けるために。
彼が最後に思ったのはなんだろう?
死にたくないとか、まだ生きたいとか、童貞のまま死にたくないとか?
彼は
「あぁ、つまらない人生だったな」
たったそれだけだった




