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直感執筆   作者:
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友達の夏





一度きりの夏がくる。 君と私の夏が来る。



始まりは、なんだったかな? 出会いなんて、覚えてないや。 でもきっと、間違いなく。 君とと私は他人でした。



他人で、別々で、無関心で。 私が君を見てなかったように、君も私を見てなかったんだ。



それが今は、仲のいい友達で。 無関心でした、なんてのが嘘みたいで。 最高の友達、気を許せる友達。 でもね、残念ながら一番の友達ではないんだ。 親友、にはなれそうにないんだ。




だってこんなに。 君を見ると、心が乱れる。 言いたい言葉と言えない気持ちが、心臓のあたりでぐるぐるするんだ。





2年前。 みんなで行った夏祭り。 その時はまだ、ただの知り合いだったね。


1年前。 同じように、みんなで来た夏祭り。違ったのは、私と君は友達だった。



そして…… 今日の夏祭り。






君と、わたし。 きっとこれが『友達』としての、最後の夏。


夏の終わりを告げるように、夜空に輝く綺麗な花火。



空を見上げる君の横。 ゆっくり、その手に触れてみる。







伝えたら、戻れない。 君は答えを、くれますか?






花火が終わる。 眺めていた横顔は、今はわたしを見つめている。






好きだよ。







遮るものは何もない。 まっすぐ君の元へ飛んでいけ。









一度きりの夏。 君に恋をした、最後の夏。











夏も終わりだね。



そう言う君の手を、握り返す。






君とわたし。 友達だった夏が、もうすぐ終わろうとしてるんだ。








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