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自分を落としいれようとするクラスメートや担任が憎かったんだ。
理解してもらおうとする努力があっという間に壊されてからは、自分のみを守るためだけに教室で息をしてきたと言っていい。
だから、焼き増ししたDVDを文部科学省のお偉いさんたちが訪ねてきた時に
渡した。
「普段の私の教室での姿が録画されてます。」
授業風景を見たいと言ってきたからサービスで渡したんだ。
そのDVDには、私がどれほどの扱いをされながら勉強に勤しんでいたか。
教室に重たい教科書を置いておくこともできず、裸足で授業を受けている光景も映っているはずだ。
数少ないバイトの給料をこんなことに継ぎ込まなきゃならない侘しさを思い知るがいい。
そんな暗黒の心で生きてきた高校生活。
妙に機転の回る頭は、あの時フル活動していた。
校長室でのDVD観賞。
そこには、面白そうに私をからかうクラスメートと担任が映っていた。
小突かれ、倒され、教科書を投げられている光景も映っている。
ばい菌扱いしている男子、それに乗って雑巾を投げつける女子の姿もバッチリ映っていた。
振り返ると蒼白な担任の顔があった。
「あ、あと紹介したい人がいます。」
数分前に電話で呼び出していた人。
その人は、下校中にクラスメートの荷物をこれでもかと持たされ、落としてしまって殴られている私を助けてくれた人。
弁護士さん。
すらりとした身長のイケメンおじ様。
彼は、イジメに加担していたクラスメートを校長室に呼び出すように指示した。
訳も分からず呼び出されたのは、五人のクラスメート。
女3人、男2人。
クラスの中心人物で、担任からの信頼も篤い。
ちょっとした金持ちの子供達だ。
彼ら、彼女達は、呼び出された先に私がいて怪訝な顔をした後、校長先生に問いただされて白を切った。
私が嘘を吐いていると。
しかし、その言質、忘れるなよ。
私はすかさずDVDを再生した。
「こ、こんなもの、どうやって。」
DVDを見て蒼白な顔をして一人が言った。
「星野さんは、とても追い詰められています。」
弁護士のおじ様が代弁してくれる。
「証拠集めをせざる終えなかったのも担任の先生が信じてくれず、なおかつ、彼らの行動に加担しているようだったから。」
反論の口を挟ませないおじ様。
「星野さんをこのまま放置しておくと、悪くて自殺しかねない。けれど、彼女は生きていく道を選んでくれました。そして、危うい道に行こうとするのを押し留めてくれました。」
危ない道。
その言葉に校長が反応する。
「それは、どういうことですか?」
静かにおじ様はクラスメートに視線を送った。
つづく




