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100万回死んでも生き返りますが、何か?  作者: らぐな。
第四章「胡散臭い宗教ほど、面倒なものはない」
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The PAIN


リアルが忙しいなんてマジ勘弁w


-???視点-


ほぅ…面白い事になったな。


「そうですね。まさか彼女が守矢神社側に付いていたとは…これは少し興味深いですね。」


しかし、ルーツは同じなのだろう?


「そうですね…『彼』は博麗神社側に付き、『彼女』は守矢神社側に付いた…ルーツが同じでも、事実には僅かな…しかし確実な違いがある。平行世界(パラレルワールド)の根の2つが、交わろうとしている…いや、もう交わったのですね。」


…この戦い、どう見る?


「同じルーツを基にした二人の激突…一対一(さし)ならば互角でしょうね。ですが、今の状況は5対1…彼女が圧倒的不利の状況です。

ですが、仮にも1人はこの世界の英雄…その英雄のルーツと同じ彼女が、このまま簡単に倒されるものでしょうか?

私はこの戦いを見てみたい…これは新たな試みですよ。」


ふむ…まずは見てみるか。








-零奈視点-


「私は親愛なる友の為に戦うだけだから。」


と大喧嘩吹っ掛けたはいいものの、余りにも分が悪すぎる。


5対1とか何、リンチ?


…でも、力の実験にはちょうど良いかも。


いざとなれば逃げる手筈ももう講じてあるし。


「零奈、なんで君が!」


「レナも友達の為に異変を解決してきたんでしょ?それと同じよ。私も友達の為にこうしているの。」


早苗の為だからこそ、こんなことやるんだけど。


「…だけどその友達は、霊夢を殺そうとした!それがどういうことか、零奈なら解るだろ!?」


「ええ…勿論解ってる。なら逆に聞くわ、その霊夢は過去に何をしたか、レナは知っているの?」


「過去に…?」


「彼女には殺されても文句が言えない理由があるのよ。レナ、貴方が此処に来てからは成りを潜めていたようだけど…彼女は妖怪にとっては悪魔よ。」


そう…彼女は悪魔。


「悪魔…どういうことだ!?」


「紅魔異変が起きる前…博麗霊夢、彼女は私利私欲で妖怪達を虐げた。ただ『金がない』、その理由でね…!!」


「だが、それは悪い妖怪を懲らしめる事だろう!?そんなことだけで殺されなきゃならないのか!?」


「ええ…それだけならば構わなかった。でも、彼女のその行動は人々にある思いを植え付けた…『妖怪は悪い奴なんだ、虐げるべき存在なんだ』と…!

それ以来、人々と共存出来ていたはずの罪のない妖怪達も自然に虐げられるようになり、山に逃げていくように住みかを移すしかなかくなった…!!それを罪と言わず何と言うの!?」


「それはそういう妖怪のせいだろ!霊夢だけのせいじゃない!」


「…レナ、貴方も人間こそがこの世界の頂点と考えているの?人間が絶対の正義で、それに逆らうものは全て悪…排除するしかないと考えているの?」


「そんなことは言っていない!だけど、それで霊夢を殺してしまったら憎しみが増えるだけだ!」


「それでも、彼女さえ居なければ妖怪達はもっと自由だったかもしれない。あくまで可能性の域を出ないけれど、それだけ博麗霊夢…貴女の行動はっ!!」


零奈が動いた!!


「周りに影響するって事、いい加減に学習しなさい!!傷符『ペインバースト・リバース』!!」


2つの黒い光が、霊夢に向かって伸びる!


「そんな攻撃、ただで受けるとは思わない事ね!境界『二重弾幕結界』!!」


霊夢は結界を展開し、攻撃から身を守る!


「流石ね…でもっ!!」


零奈は構わず霊夢に迫る!


「何のつもり?結界に阻まれるのを解っているのに…?」


「確かに、普通の攻撃ならそうでしょう…阻まれておしまいね。だけど『私』はそれでは終わらない!」


「!!」


結界に手を押し当てる零奈…


「砕けろ!!」


結界が割れ、破片が空を舞う!


「なっ…!?」


「戦士に盾は必要ない…必要なのは剣だけよ!」


「させない!」


零奈が霊夢に向かって放った回し蹴りは空振り、霊夢は姿を消した。


「…そうね、貴女も居たんだっけ、八雲紫。」


間一髪、紫の隙間でなんとかダメージを受ける事態だけは避けれた。


だが、これで解ったのは『結界は砕かれるだけで、本来の役目では全く使えない』。


つまり、霊夢…いや、それより紫の攻撃手段はほぼ皆無になったというわけだ。


「今のうちにからくりを明かしておきましょうか。

私の能力は『傷を操る程度の能力』…私が触れたものに刻まれた『傷』を自在に操る事が出来る。勿論、自分の傷も操れるわ。」


「!じゃあさっき防がれると解っていながら攻撃したのは…!」


「流石、博麗の巫女はお察しがよろしいようで。そう、結界に傷を付けたかっただけなのよ。傷さえ付けば、後はそれを増幅して結界を砕くだけよ。」


なんて力だ…!


「だけど、傷を付けるのにスペルばっかり使っていたらいずれ貴女は攻撃手段を無くす…なら、結界を張り続ければ良いってことね!」


「勝手にそう妄想してなさい。貴女がそう思うならそうなんでしょうから。」


「良いわ、その妄想が現実になる所を見せてあげる!」


札を飛ばす霊夢に対し、零奈は冷静に弾道を見極めてかわす。


「さっさと当たりなさいよ!」


「当たると痛いもの、好き好んで当たりたくないわ。」


「なら当てに行く!皆、援護を頼むわ!」


紫と魔理沙が前に出る。






だが、1名動こうとしない者が居た。






「…そうか、君らしいやり方だ、零奈。つまり俺のやるべき事は…これ、か。レナ、行くぞ。」


「え?でも、零奈を倒さなきゃ霊夢が…!」


「零奈は霊夢を殺さない。大丈夫だ、問題ない。」


「問題大有りですよ!いくらなんでもそれを信じろと言う方が無理があります!」


「事情は後で話す。このままでは奴等の思う壺だ…行くぞ、レナ!」


「…解りました、ちゃんと事情は話して下さいね!」


誰にも気付かれないように、二人はその場を離れた。


次回予告ー。


レナ、新たな旅へ!


というわけで次回

「こんな始まり方は今までなかった気がする」


お楽しみに!

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