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100万回死んでも生き返りますが、何か?  作者: らぐな。
第四章「胡散臭い宗教ほど、面倒なものはない」
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私は親愛なる友の為に戦うだけだから


リアルが忙しい…


ぐぬぬぬぬ…


あ、7月初の更新ですね。


-???視点-


「ダメですよ!幾ら貴女でも、やっていいことと悪いことがあります!」


此処で仮に彼女の身に何か起きてしまったら、計画が頓挫しかねない。


計画の完遂の為にも、彼女には私と一緒に退いて貰いたかった。


しかし、彼女は…


「…確かに、自分の手に負えない事は無理にやらないのが一番ね。けど早苗…それ以前に…計画だ何だと言う前に、私にはしなければならない事があるわ。」


「え?」


「隙間妖怪やら貧乏巫女やら泥棒にやられたんでしょ?やられたんなら殺り返す。それが自然の摂理よ。」


「ですが…!」


「大丈夫よ、早苗。『私は死なない』わ。」


…こうなった彼女を止められるのはきっと神奈子様か諏訪子様だけ…最悪このお二方に止めて頂くしかない。


私は諦めた。


「解りました。ですが…」


せめて言う事には従ってと言おうとしたが、左手で遮られた。


「解ってるわ。無理はしないし、神様の言う事には従うわ。」


「ならいいのですが…気を付けて下さいね。」


「ええ。行ってくる。」


彼女は踵を返し、神社の方に向かって行った。






-レナ視点-


「殺される相手の名前くらい最期に聞いておきたいわよね。名乗るだけ名乗っておこう。私は八坂神奈子…神だ。そしてこっちが…」


「洩矢諏訪子よ。私も神だけどね。」


背中に円形のしめ縄を付けている大人びた女性が八坂神奈子、もう一人、目玉付きの帽子を被った少女が洩矢諏訪子と言うらしい。


神奈子が口を開いた。


「今回来たのは他でもない、博麗霊夢…お前を殺しに来た。」


「さっきの女のグルね。雰囲気がそっくりよ。」


確かに、彼女達から感じる何か…魔力ではなさそうだが…それはさっきの少女のものと同じだ。


「グルと言えばグルだな…まぁ早苗は私達の神社の巫女だ。」


「神社…ねぇ。どう見てもおかしな宗教団体よ。もっとまともに布教活動をなさい。」


早苗…何処かで聞いた名前だ…何処だ?


「そう言ってられるのも今のうちだぞ?さて、博麗霊夢以外の3人に聞こうか。率直に言おう…我等に従わないか?」


『!!』


どういうつもりだ?


「我等に従えば自由だ。我等からすれば、お前達が味方であること自体に利点が大いにある…特に服従などを強いるつもりはない。悪くはない話だとは思うが?」


こんな時の答えは大体決まっているが、俺も答えは一緒だった!


「ざけんなよ…!俺はあんたのような奴に従うのが…!!」


即座に攻撃を仕掛ける!


「嫌いだ!!砲符『リヴァイバル・α』!!」


紅い閃光が、神奈子に向かって突き進む!


「甘い。」


が、閃光は奴を貫く事はなかった。


煙の中から見えたのは半透明の結界のようなもの。


どうやらそれが盾代わりになったようだ。


「…私は神よ?神には不可能という事はない。」


「相手が神だろうと何だろうと関係ねぇ!!その盾、ぶった斬ってやんよ!」


俺は芯斬刀を抜き、相手に迫る!


「実体剣か。確かに早苗の言う通り、バリアを貫くには適切な武器だ。だが…」


神奈子の後ろから何かがこっちに近付く。


「斬らせなければどうって事はない。神祭…」


辺りが暗くなり、俺は空を見上げた。


しかし、眼に映ったのは茶色の『何か』であった。


「『エクスパンデッド・オンバシラ』」


俺は空から迫る『何か』から逃げようとした。


「…人間、貴様の考えていることは解るぞ!」


神奈子の追撃を受け、退くにも退けなくなる。


「なら、せめて一緒に潰れようや。」


痛み分け…!


「そうか…だが、余りにも幼稚な考えだ!諏訪子!!」


「わかってる!」


突然、身体が動かなくなる。


何があったのかと身体を見ると、鉄の輪がきっちりと俺の身体を拘束していた。


「潰れるのはあんただけだよ…じゃあね。」


くっ、拘束が解けない!


その間にも、空から落ちてくる。


くそっ…!!




「レナ!!」


身体が宙に浮かぶ。


それもそのはず、だって…


「魔理沙!?」


魔理沙の箒に吊るされてるもん。


「大丈夫!?」


潰されはしなかったけど…


「この拘束さえ何とかならない限りには戦えないぞ!」


「任せて!レナのリヴァイバルを元に作った、これを使う時が来たぜ!ナノスパーク!」


魔理沙の右手に握られた八卦炉から、針のような光線が少し出る。


その光線は、鉄の輪を焼き切った!!


「サンキュー!何とかなった!」


「へへへっ、役に立ったんなら何よりだぜ!」


っと、それよりあのデカイのはどうなった!?


「ほぅ…!隙間で我が御柱を喰らうか!」


「当たり前よ!あんなのが落ちてきたら此処はただじゃ済まないもの!」


紫が隙間を開き、デカイのを中に…って隙間すげぇ!!

あんなの入れられんの!?


「だが、いずれ限界は来る。どこまで持つかな?」


「私達二人を相手にするつもりかい、八雲紫!」


魔理沙が飛ばしてくれたとしても、やはり少しの間紫は挟撃されるという苦しい展開だ。


が…俺は知っている、紫がこの状況で何もしないはずがないと。


ほぅら、紫が…笑った!


「何も私『だけ』が相手する訳じゃないわよ。」


「何を言っている?博麗霊夢を前に出して囮にするつもりか?」


「そう考えるならそう考えてなさい…今よ!!」


刹那、何処からか漆黒の槍が神奈子に突き刺さる!


「な…んだ?」


「待っていた、この時を!」


隙間から飛び出して来た人物、それは…!!


「らぐなさん!?どうして此処に!?」


「あの馬鹿神には色々と因縁があってな…!手伝うぞ、レナ!」


「はい!」


俺とらぐなさんが並ぶ!


「何処の馬の骨か知らぬが、お前も私の力の前にひれ伏すがよい!」


「ハッ、俺は神を信じないんでね!仮に信じたとしてもあんたは信じない、八坂神奈子!」


「ならば死ね!!」


木の柱が飛んで来る!


「死ぬのはあんただ!!ヘルメス!!」


柱を叩き斬る彼に対し、相手は…!


「諏訪子、援護を頼むわ!」


「わかったよ!ミシャグジさま!」


増援を呼び、確実に対処する!


「レナ、頼みがある!」


「何ですか!?」


猛攻を掻い潜りながら、俺はある一つの策を伝えられた。


「奴らを同時に攻撃するのは至難の技だ…ならば1人だけでも戦闘不能に追い込む、レナ…俺に合わせてくれ!」


「解りました!」


散開する二人!


「一対一にするつもりか?面白い、お前達の意向に従ってやろう!」


神奈子が彼に気を向けた、その時!


「…かかったな!レナ!!」


「はい!砲符『リヴァイバル・β』!!」


不意打ちとしてまずレナがリヴァイバルを放つ!


「ぬっ!?だが、それで私を倒せると思うな!」


神奈子が結界を展開し、身を守ろうとする!


「そこだぁ!!槍符『ロンギヌス』!!」


もう一人がなんと結界に直接黒い槍を突き刺す!


「何っ!?」


結界は不完全な形のまま、緑の閃光に包まれる!


「ぐぬぅぅぅぅぅ!!」


結界を破砕した閃光は、確実に彼女に傷を負わせる!


「「まだだっ!!」」


レナは「翼を求めし者」を展開し、らぐなは剣を持つ!


「砲打『シューティングドライバー』!!」

「剣符『狼牙一閃』!!」


一点に集中した二撃は、相手にとってはきつい攻撃であった、神奈子は膝を付く!


「わ…私に…膝を付かせるとは…!!許さんぞ人間!!」


「神奈子!」


諏訪子が神奈子に近付き、肩を貸す。


「このままでは『計画』に支障が出る…!諏訪子、此処は退くべきね…!」


「早苗の仇は取りたいけど、それは今じゃない…私達の力もまだ完全とは言えない、退きましょう。」


「「「「「逃がさない!!」」」」」


撤退しようとした諏訪子、神奈子に対し、レナ・らぐな・霊夢・紫・魔理沙の5人は追撃をしようとした、その時!




「傷符『ペインバースト』」




何処からか黒い光が伸びて、5人は身を翻してかわす!




「早く逃げなさい。私でもこの5人は相手にし切れないわ。」


「かたじけない、礼を言うぞ!」


その僅かな隙を見逃すことなく、神奈子と諏訪子はぷつりと姿を消した。




光が細くなり、レナは事態を理解した。




神奈子・諏訪子を逃がしてしまった。


そして…。




「お久しぶりね、レナ。悪いけど、此処で死んでくれる?私は親愛なる友の為に戦うだけだから。」




その声の主は、余りにも意外過ぎた。




白い…心をそっくり写したような純白のゴシックロリータの服。


ふわりと舞う、少し銀色に輝く髪。


そう、彼女は味方である…はずだった。




「れ…零奈…!?」


次回予告!


敵は…零奈!?


零奈の真の力が今、明かされる!


というわけで次回

「The PAIN」


お楽しみに!

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