人と神の争い
今日からまた更新開始です☆
「神とは大層な存在ね。でも、私はそう簡単には死にはしないわ。」
「それが最期の言葉でいいんですか?余りにもセンスがないと思いますが。」
「死なないから。少なくとも、あんたには殺されないから。」
「強がりを言ってられるのは今の内ですよ?」
「それは貴女にも言えるわ。」
「そうですね。では…そろそろ死んで貰いますか。」
彼女は軽く右腕を振る。
すると、彼女の横に白い大蛇が現れた。
「巫女が蛇を使うなんて中々珍しいわね。」
「私が信じる神の使いですけどね。猛毒持ちの蛇ですから、咬まれると死にますよ?」
「そう…じゃ、その蛇から倒そうかしら。」
「倒せるものならどうぞ?」
余裕綽々の表情を浮かべる青い巫女に対し、霊夢は行動に出た。
「霊符『夢想封印』」
狙うは白き大蛇!!
「そんな攻撃、通じる訳がないじゃないですか。」
ふわりと袖が舞い、彼女は霊夢の弾をかわす。
「それでおしまいですか?そんな訳無いでしょう?」
「ええ。その程度で終わりと見くびって貰っては困るわ。」
相手は神。
ならば全力で仕留めないと!
同時に駆け出した二人が、彼女に攻撃する!
「恋符『マスタースパーク』!」
「魍魎『二重黒死蝶』!」
一つの太い光線と、それを囲むように小さな弾が放たれる!
「連携とはやりますね。ですが!」
まるでこれを読んでいたかのように、彼女は弾と光線をかわし、反撃をする!
「ミシャグジさま!」
白蛇が魔理沙と紫の方へ飛び掛かる!
「…それを待っていたのよ。」
「は?ミシャグジさまに咬まれたら死ぬんですよ?まさか咬まれたいんですか?」
勝ったと言わんばかりの笑みを浮かべる少女に対し、霊夢はその自信の虚を突いた!!
「蛇じゃなく、猛獣が咬むのよ。…貴女をね!」
少女の真後ろ、翠の片翼を広げた猛獣が!!
「砲打『シューティングドライバー』!!」
背中を直に襲う鈍痛の強さが、猛獣の力の強さを示す!
少女は前のめりになる。
そこを霊夢は見逃さなかった!
「霊符『封魔陣』!」
「なっ…!?」
少女を結界が包み、蒼い電撃が少女に走る!
「きゃぁぁぁぁ!!!!」
電撃が収まり、少女はよろよろと立ち上がる。
「…まだです…こんな所で…私は…私は負けるわけには…!!」
「諦めなさい。幾ら神とは言え、4対1では勝ち目はないわ。」
確かに手負いの少女から見れば、相手はほぼ消耗していない有力者4人。
このままでは少女が圧倒的不利の状況である。
「ふふふ…あはははは!!」
突然少女が笑い始めた。
「何が可笑しいのよ?」
「何が可笑しいって?そうですねぇ…貴女方にも理解出来るように説明すると…」
少女は不気味に笑って続ける。
「もうすぐ貴女達に絶望が訪れます。」
「!!何か来るわ!!」
紫が声を上げる。
その声とほぼ同時に、少女の両脇が『歪んだ』。
「早苗ー、まだ終わらないのー?」
「余りにも遅いから心配したわ。」
その双極は、一目見ただけで恐怖を感じさせるような殺気を僅かに放っていた。
闘いに慣れていない者には気付かれない程のほんの僅かの殺気…。
が、死線を潜り抜けた4人は気付いていた。
『この二人は…強い!』
「早苗、大丈夫?随分傷を負ってるみたいだけど…」
「ええ。ですが、妙な術を受けてしまいまして…神力しか使えないんです。」
「後は私達に任せなさい、早苗。こんな人間達なら私達二人で充分よ。早苗は先に退きなさい、彼女が待ってるわ。」
「…解りました、神奈子様、諏訪子様。では、また後で…。」
少女が姿を消した。
-???視点-
「あ、早苗!ってその傷、大丈夫なの!?」
「大事には至りません…ですが、予想以上にダメージを受けました…先に戻りましょう、後は神奈子様と諏訪子様がやってくれます…」
「…いや、早苗は先に戻ってて。」
「え?」
許さないわ…絶対に許さない…!!
「ちょっと全員殺して来るわ☆」
次回予告。
二柱の神の実力の前に、レナ達は…!?
さらにまさかのあの人物が現れ、事態は急展開を迎える!
というわけで次回
「私は親愛なる友の為に戦うだけだから」
お楽しみに!